トレマーズ2
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公開 1996年
監督 S・S・ウィルソン
公開当時 ブレッド・ウォード(54歳)
ケビン・ベーコンは登場せず、前作より大分スケールダウンしているものの、独特のユルい世界観は引き継がれています。
巷ではおおむね低評価ですが、テレビ映画として制作された事を考えると、チープなCGも暖かい目で見れるのではないでしょうか。
ケビン・ベーコンは出演の意欲はあったものの「アポロ13」と撮影日程が重なったため辞退したとされていますが、そこは漢気を見せて「トレマーズ2」を選んで欲しかったものです。
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メキシコ砂漠地帯の油田に、またあの「グラボイド」が現れ人を襲う。
油田会社は過去にグラボイドを倒した実績のあるアール・バセットに、グラボイド退治を依頼する…
「専門家に退治をしていただけないかと…」
過去に一度退治したくらいで、「専門家」扱いされてはたまりませんね。
相棒バルと共にグラボイドを退治し、一躍脚光を浴びたバールだったが、現在は片田舎で小さなダチョウ牧場を経営し、侘しいトレーラー暮らしをしている。
「グラボイズ」は話題になり、テレビゲーム化などもされたようですが、要領の悪いバールは恩恵に預かれなったようですね。
油田会社はグラボイズを一匹倒すごとに5万ドルの報酬を提示してくる。
「今度金が入ったら俺は投資にまわす。 安全第一で」
相棒役を買って出た青年グラディと共に、グラボイド退治を引き受けるバール。
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二人は現地の地質学者ケイトの助けを借り、メキシコの荒野へグラボイド退治に出発する。
「専門家」バールが考えた作戦とは、目が見えないグラボイズを音で引き寄せ、ラジコンカーに取り付けた爆弾で爆破するというもの。専門家でなくても思いつきそうな作戦ですね。
なんともチープな魚影探知機のようなモニターにグラボイズの影が映る。
「奴らはけっこう、頭がいい…」
アールの読みは的中、次々とグラボイズは爆死する。
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本作では何とグラボイズの新種が登場します。
彼らはサイの赤ちゃんのような体躯に鳥のような二本足で地上を走行し人間を襲う。
アールは前作に登場した武器マニアのバールを招集し、共にグラボイズを退治する事に。
前作に比べ登場人物のキャラ立ちが弱い印象があり、イカれたオヤジ、バートを登場させたのは正解ですね。
妻に逃げられ生ける屍のようだったバートは、アールの招集に水を得た魚のように生気を取り戻し、「指令本部はここか」と意気揚々で現れる
トラックには機関銃やロケット弾が山と積まれており、彼の資金源が気になる所です。
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グラボイズを捕獲したアールらは、彼らが赤外線で人間を検知し、食物を食べる事により増殖する事を発見する。
増殖したグラボイズに囲まれ絶体絶命の状況にも関わらず、
「彼氏とか、いたりするのかな…?」
アールは地質学者のケイトとイイ感じになるのです。
なんと彼女は、アールが憧れていた1974年のプレイガール、ミス・オクトーバーだった。
アールらはグラボイズを一カ所に集め、爆破し全滅させる。
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カラッとしたメキシコの砂漠地帯と、あくまで楽観的で呑気な登場人物は何とも言えない味わいがあります。
前作は地中を高速で移動するグラボイズとの戦いでしたが、本作では地上を動き回る小型クリーチャーとの戦いで、そのためかチープなカクカクしたCGが際立っています。
前作をしっかり予習している午後ロー民はともかく、たまたまテレビで見てしまった人は「何すかこれ?」となったでしょうね。
アール役の内海賢二や、バール役の小林清志の味のある渋い吹き替えも、午後ロー以外で聴くことは無くなったように思います。
動画配信でこれでもかと練りこまれた映画を見る事が多くなりましたが、本作のようなのんびりした映画を見ると、肩の力が抜けホッとします。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★
流し見許容度★★★★★
午後ロー親和性★★★★★
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