ラッキーナンバー7

2023年4月26日

午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー6月28日放送ラッキーナンバー7の感想です。
(ネタバレありです)
Amazon | ラッキーナンバー7 [DVD] | 映画公開 2006年
監督 ポール・マクギガン
公開当時 ジョシュ・ハートネット27歳 ルーシー・リュー37歳 ブルース・ウィリス51歳 ベン・キングスレー62歳 モーガン・フリーマン69歳

主要キャスト
・スレブン(ニックと間違われている青年):ジョシュ・ハートネット
・ボス(ギャング) :モーガン・フリーマン
・ラビ(ギャング):ベン・キングスレー
・リンジー(恋人):ルーシー・リュー
・グッドキャット(殺し屋):ブルース・ウィリス

両親をマフィアに殺されたスレブンという男。マフィアは当時子供だったスレブンも始末するために殺し屋を雇う。しかし、その男はスレブンを殺さずに育て上げるのだった。成長したスレブンはマフィアへの復讐を始める…

こういう映画を時間泥棒と言うのでしょうか。
何かありそうで、結局何もない…

凄腕の殺し屋グッドキャットは空港にいた青年ニックに「カンザス・シティー・シャッフルを知っているか?」と尋ね、それにまつわる昔話を始める…

謎めいた会話が映画を見る者の期待値を上げるのですが、映画が進むにつれ坂道を転がるようにトーンダウンしていくのです。
ふたござのひとりごと: 映画 「ラッキーナンバー7」

殺し屋が始める昔話とは、20年前競馬の賭けに負け借金を返せなくなったマックスという男が、元締めのギャングに拉致され、見せしめに妻と子供もろとも殺されたというもの。
子供を殺すのは誰しも嫌がるので、その役目に凄腕の冷徹な殺し屋が選ばれる。
殺し屋は子供の後頭部に銃を当て、まさに引き金を引こうとする…

それから約20年の月日が流れ、ニューヨークの町にスレブンという若い男が友人のニックを訪ねてやってくる。

ラッキーナンバー7 : パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ

この時点で、この若い男が20年前に殺されたマックスの息子であることは、頭の回転の悪い私でもわかってしまうのです。
何しろスレブンの子供の頃を演じた子役は、スレブンによく似ているのですから。
どんでん返し系サスペンスを狙っていたとすれば、この時点でもう崩壊していますね。

スレブンはギャングに多額の借金をしているニックになりすまし、ボスとラビに接近、二人に復讐を果たすのです。

終盤、ボスとラビが椅子に縛り付けられている所にスレブンが現れ、延々とこれまでの伏線回収のための説明に入るのですが、二人は「お、お前はあの時の子供…!」見てる方としては1ミリの驚きも無いのです。
復讐の経緯を語るシーンが長く、辻褄が合わない部分もあり、見る方は退屈ですね。
ラッキーナンバー7 : 燃えよ!映画論

Subterranean サブタレイニアン: ラッキーナンバー7 (Lucky Number Slevin)この映画の肝は、スレブンが20年前に殺されたマックスの息子であった事と、凄腕の殺し屋グッドキャットが当時子供のスレブンを殺さないで育て上げギャングに復讐を果たさせた、という部分だと思います。

この映画の問題点は、凄腕の殺し屋グッドキャットが何故、マックスの息子を殺さなかったのかまるで説明が無いのです。
両親を亡くしたスレブンをなぜ成人するまで彼が面倒を見たのか、ギャングへの復讐を手伝ったのは何故か。
仮に彼にも息子がおり、面影がスレブンに似ていたので殺せなかったとか、スレブンに子供ながらただ者で無いオーラを感じ殺すには惜しいと思ったなど
何かエピソードを挟むべきでしたね。
グッドキャットの理解できない行動がこの映画の土台をことさらフニャフニャにしてしまっているのです。
ラッキーナンバー 7 (Lucky Number Slevin) 2006年 アメリカ映画 | Yasushi O.guro 映画の部屋

私は最後まで、これほどの豪華キャストで、そこそこお金がかかっていそうな映画が、こんな単純なお話で終わるはずが無い、絶対にもう一捻りはあるはずだと思って期待して見ていたのですが、大方の予想を全く裏切らないストーリーでした。

スタイリッシュな構造にせず、泥臭いストレートな復讐劇にした方が良かったかもしれません。

この映画で唯一褒める所があるとすれば、相手役に紅一点で東洋人のルーシー・リューをキャスティングした所くらいでしょうか。彼女の個性が良いアクセントになっています。
ラッキーナンバー 7 (Lucky Number Slevin) 2006年 アメリカ映画 | Yasushi O.guro 映画の部屋

リンジーはたまたまニックの部屋にいたスレブンに好意を持ち、問題解決のために協力したり、明らかにヤバい事件に巻き込まれているスレブンと呑気にデートを楽しんだりするのです。
ほんの数日前に合ったばかりの男に、命がけとも言える行動をとるのも腑に落ちません。
証拠隠滅のためグッドキャットに撃たれたと思ったら、防弾チョッキに血のりで死んだふりをしていた…。 あまりにお粗末すぎて目が点になってしまいました。

ラッキーナンバー7 : 晴れたらいいね~殺人のシーンは多いものの、全体的に地味なトーンで、こじんまりした伏線回収系サスペンスといった感じです。

ジョシュ・ハートネットは映画の前半は事件に巻き込まれた不幸な青年、後半は復讐に燃え無差別に人を殺す冷酷な男を演じています。
ラッキーナンバー7 : 晴れたらいいね~

この映画は結局、ジョシュ・ハートネットを見る映画ですね。

映画の序盤、上半身裸で腰にタオルを巻き肉体美を惜しげもなく見せ、ピシッとしたスーツ姿やリンジーとの爽やかなデートのシーンなど、彼のプロモーションビデオと言っても良いくらい色んな彼を見る事ができるのです。
モデル並みのルックスで、実際彼の美しさで最後まで見れたようなものです。
ジョシュ・ハートネット目当てで映画を見に行った女性たちは満足したのではないでしょうか。

いつも思うのですが、つまらない映画というのはなぜこの世に誕生してしまうのでしょうか。

この映画のようにある程度の予算が確保されているような作品ならば、製作者も見る人の印象に残るような作品を作りたいと思うものではないでしょうか。

ハリウッドの商業主義のど真ん中で作られたような映画の監督や脚本家が、観客目線の客観性を失ってしまっているのが不思議でならないのです。

私はスタイリッシュさでごまかそうとする駄作を見ると、何故か怒りを覚えてしまうのです。
かっこ良さにこだわらず、ストーリーに注力してほしいものです。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー ★
流し見許容度 ★
午後ロー親和性 ★★★
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画像引用元
ふたござのひとりごと
Yasushi O.guro 映画の部屋