ブラックハット

公開 2015年
監督 マイケル・マン
公開当時 クリス・ヘムズワース(32歳) タン・ウェイ(36歳)
「ブラックハット」とは犯罪目的でコンピューターやネットへの攻撃を行うハッカーのことだそうです。
クリス・ヘムズワースは「マイティー・ソー」のイメージがあるせいかどう見ても脳筋でITに長けた理系男子には見えず、凄腕のハッカー役はミスキャストだったかもしれません。
ストーリーはニコラスを始めとする捜査チームが謎のサイバーテロリストをひたすら追い続ける展開で、2015年製作の作品としてはハイテク描写が古臭く、分かりやすい展開ながらさほど捻りは無い凡庸な作品と言えます。
大好きな女優タン・ウェイが出演していた事で最後まで見る事ができましたが、彼女が活躍するシーンはほとんど無く映画に華を添える程度の存在感でした。
主要キャストに中国人俳優が多数起用されている所を見ると、中国での配給を意識したキャスティングなのではないでしょうか。

中国の原発を爆破した凶悪ハッカー逮捕のため、中国と米国が手を組み捜査を開始。
捜査協力のため投獄中の凄腕ハッカー、ハサウェイを一時出所させることになる。
ハサウェイは中国軍、FBIとハッカーの正体を突き止めるため奔走する・・・
中国軍とFBIが協力して捜査をするなんて、この頃は現在より米中の関係が良かったのですね。
ニコラスはFBIも顔負けの捜査能力を発揮し、ハッカー探偵と呼びたくなってしまいます。
ハッカーでありながら腕っぷしも強く、敵との乱闘も難なく制するのです。
「ブルートゥースで飛ばす」や「パスワードを設定し直す」「更新日時設定を変える」など、私のようなIT素人でもわかるような用語が飛び交い分かりやすさはあるものの、プロのハッカーの仕事としては物足りなさがあります。
「ブラックハット」のIPアドレスを突き止め、web画面には「server on Jakarta」の文字が…
「わかったぞ! 奴は今、ジャカルタにいる!」これはショボいのではないでしょうか。
「ゴーストプロトコル」や「デッドレコニング」など、一般人を煙に巻くような高度なIT技術を多用して欲しかったものです。

唯一意外だったのは、主要キャスト数人が途中でサイバーテロリストに殺害されてしまう所でしょうか。
リエンとジャカルタに向かったニコラスは、銀行から「ブラックハット」の資金を横取りしおびき寄せる作戦に出る。
ふたりの計画通り、「ブラックハット」は姿を現す…
サイバーテロの首謀者は、実は〇〇だった…といった捻りもまるで無く、「ブラックハット」は終盤になってやっと姿を見せるのですが、これまでの人物相関図外の新顔なのです。
これはある意味、新しいと言えますね。
ニコラスは凄腕ハッカーらしくIT技術を駆使して敵を追い詰めるのかと思いきや、体に雑誌をガムテープで括り付けた手作りの防弾チョッキを着け、凶器を隠し持ち敵にガチガチのアナログ肉弾戦を挑むのです。
ニコラスは「ブラックハット」から横取りした金を手にリエンと共に海外逃亡する。
彼は指名手配中の逃亡犯だというのに、空港で逮捕されないのでしょうか。

タン・ウェイを知ったのは2007年「ラスト・コーション」ですが、それから彼女のファンになり出演作はほとんど見ていると思います。
172cmのスラリとした長身に少女のような童顔、クールで小悪魔的な役を演じる事が多く、映画に艶と華を添える独特の存在感があります。
本作ではプログラマーという設定から神妙な顔でキーボードを叩く場面が多く、残念ながら彼女が活躍するシーンは少ない印象があります。
ニコラスとの恋愛要素も段階を経ず急に親密になったように見え、彼女は出演するならもう少し丁寧な演出が欲しかったところです。

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