ランボー3/怒りのアフガン

公開 1988年
監督 ピーター・マクドナルド
公開当時 シルヴェスター・スタローン(42歳)
ベトナム帰還兵の悲哀を描いた前作までとは違い、悲壮感の無いカラッとした作風ですが、ネットのレビューでは概ね不評のようです。
前作までのメッセージ性を排除し、派手なアクション満載のエンターテイメントに舵を切ったように見えます。
私のような昭和世代の人間にとって「ランボー」といえば赤いターバンに上半身裸で機関銃を構えるスタローンの姿が頭に浮かぶのではないでしょうか。
生身の男を演じているにも関わらず、マーベルヒーロー並みのキャラ立ちを実現できるのはスタローンの骨太な役作りのなせる技ですね。
戦いで心に傷を負ったランボーは、バンコクの寺院でひっそりと暮らしていた。
そんな彼の元にかつての上司が現れ、アフガニスタンでの潜入任務を依頼してくる…
前作までと同様、脚本をスタローン自身が手掛けており、自身の魅力を最大限に引き出していると言えます。
バンコクで地下格闘技のレスラーとして生計を立てるランボー。
歴戦の傷跡が生々しく残る肉体、鋭い眼光で今改めて見てもスタローン演じるランボーは画面から迫ってくるようなようなインパクトがあります。
タイの寺院で静かに暮らしていたランボーのもとへ、元上司のトラウトマン大佐が訪れ、アフガニスタンでの極秘任務を依頼する。
「何をしても本来の自分からは逃げ出せんのだ。君の本質は戦いに血を燃やす兵士だ…」
「俺の戦争は、終わった…」
当初依頼を固辞したランボーだったが、大佐がソ連軍に拉致されたことを知り救出を決意する。
戦場から離れ生気を失っていた彼が、戦いに身を投じる事により水を得た魚のようになるのがなんとも皮肉です。

ランボーはこれまでの戦場での経験値を最大限に生かしたゲリラ戦を展開し、サバイバルナイフ、機関銃、弓、戦車、軍用ヘリなど、戦場のあらゆるツールを駆使しながら無双に戦う本作はシリーズ集大成とも言える構成です。
ソ連軍によるトラウマン大尉の拉致 → 単身でアフガニスタンへ → 現地の抵抗勢力との絆と共闘 → 大尉の救出 → 大尉とタッグを組んでソ連兵壊滅とサクサクと進み単純明快で、中だるみのほとんど無いアクション超大作の仕様です。
脚本を担当しているスタローンはドМなのか、ランボーシリーズでは必ずと言って良いほど、目を覆いたくなるような痛覚シーンが盛り込まれます。
中でも、第一作目の腕に大怪我を負い自分で縫合するシーンは強烈に記憶に残っていますが、本作ではそれを上回る痛覚描写を見る事ができます。
ソ連兵の基地での攻防戦で、棒状の金属が腹部を貫通、「ぬおおおお~!!」と金属棒を引き抜いた後、傷跡の止血&消毒のためにランボーが行った応急処置とは、傷の片方に火薬を流し込み、着火して反対側の傷口から火花を噴出させるという「んな、アホな…」と言いたくなるような手法で 不謹慎ながら爆笑してしまいました。
が、その甲斐あってか彼は腹部を貫通するような大怪我を負ったにも関わらず、後半戦では何事も無かったかのように走り回っているのです。
「痛みに耐える演技」において、スタローンのそれは他の追随を許さないものがあります。
痛みが臨界点を超え無の境地になる瞬間、血圧がダダ下がりし白眼になる表現はリアリティがあり、同じ痛みを共有している気持ちにさせられてしまいます。
「怪我はどうだ?」
「痛みを無視しろと教えてくれたでしょう…」
「できるか?」
「無理です」
終盤はトラウトマン大尉とタッグを組んでの攻防となり、前作までのトーンからすると考えられない事ですが、バディコメディの要素もちらほら見受けられます。

スタローンは、2012年に自身のライフスタイルブランド「SLY(スライ)」を創設しています。
代表作「ロッキー」や「ランボー」にインスパイアされたメンズファッションで、スタローン自身が「男の中の男」をイメージし、頑丈さと紳士的な面を両立させた服作りを心掛けているそうです。
が、SNSでは「ロッキーもランボーも、服を着ていないじゃないか!」などの物議を巻き起こしたそうです。
「ロッキー」「ランボー」は舞台や敵の存在を変えて次々と続編が製作されても一定の興行輸入を上げる、彼以外には絶対に演じる事が許されないスタローンのブランドのようなものですね。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れている事に感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー ★★
流し見許容度 ★★★★
午後ロー親和性★★★★★










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