遊星からの物体X
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー8月2日放送遊星からの物体Xの感想です。
公開 1982年
監督 ジョン・カーペンター
公開当時 カート・ラッセル31歳
SFホラーの名作リドリー・スコット監督「エイリアン」は1979年の作品ですが、「エイリアン」の成功がこの映画の製作のきっかけになったのだそうです。
閉塞感のある閉ざされた空間での地球外生命体によるパニックホラーという点で類似しています。
本作は南極基地が舞台となっており、登場人物は男性だけ、女性は一人も登場しません。
この事がこの映画の閉塞感をさらに高めているように思います。
UFOを発見した南極観測隊のノルウェー基地が謎に満ちた壊滅を遂げる。
やがてノルウェー観測隊から逃げ出した犬を媒介してアメリカ基地に未知の生命体が侵入する。
その生命体は次々と形態を変えながら隊員達に襲い掛かる。
頭がヒトデのようにパックリと割れ、そこから触手がニョロニョロと伸びるクリーチャーはインパクトがあり、当時はかなり衝撃的だったのではないでしょうか。
2005年に発売されたゲーム「バイオハザード4」に似たようなクリーチャーが登場しており、これはどう見ても「パクリ」、良く言えばオマージュと言えますね。
「謎の生命体」は人間を襲い、取り込んだ生物に同化、擬態することで更に増殖していく。
彼らを地球に解き放った場合、約3年で全人類が同化されてしまう。
外見上は誰が地球外生命体に同化されているかわからないため、隊員たちは疑心暗鬼となり互いを疑い始める。
「パラサイト」「インベージョン」など、互いに疑心暗鬼に陥るSFホラーは数多く存在しており、1982年に制作された今作の影響を少なからず受けているのではないでしょうか。
最後に残った隊員の二人。
二人は互いを「擬態」だと疑いつつ笑顔で会話を交わす。
映画はここで終わっており、結末を見る者の想像に委ねています。
謎の地球外生命他の存在より、閉塞された空間での人間同士の心理戦、狂気が主題となっており、静かな南極基地の中で隊員たちが徐々に正気を失っていく様子は「シャイニング」の世界観を感じてしまいます
カート・ラッセルは「エスケープ・フロム・LA」や「デッドフォール」など80年代を代表するアクションスターですね。
素の状態であるにも関わらず、どこかコスプレ感のある外見だなと思ってしまいます。
彼は9歳から子役として活躍し、人気の低迷で一時俳優業を離れマイナーリーグの選手として活躍していたこともあったそうなのでが、今作の出演で注目を浴び、人気アクションスターなったのだそうです。
本作は「エイリアン」に並び、マニアックなファンの間でSFホラーの名作と名高いそうです。
まだCG技術が発展していなかった時代にも関わらず、特撮と特殊メイクのみで作られたクリーチャーには職人の技と思い入れが感じられます。
2000年代に入ってからのCG全開のクリーチャーからは感じることのできない質感と湿度、恐怖と絶望感を感じるのです。
「エイリアン」や本作など80年代制作のSF映画のクリーチャーデザインは秀逸で、現在でもこれを超えるのは難しいのではないしょうか。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★
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