インベージョン
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー6月7日放送インベージョンの感想です。
公開 2007年
監督 オリヴァー・ヒルシュビーゲル
公開当時 ニコール・キッドマン39歳 ダニエル・クレイグ39歳
制作費のほとんどを主演のニコール・キッドマンとダニエル・クレイグの出演料に使ってしまったのかと思うほど、チープでつまらない作品です。
何をもって感染者か、それ以外かを区別するのか…
この映画においてそれは「表情」のみなのです。
感染者は人間性を失い、無表情になる…
これはあまりに手抜きと言わざるを得ません。
VFX効果を使う予算が無かったのでしょうか。
ある日、爆発事故で空中分解を起こしたスペースシャトルの破片が宇宙から地球に飛来する。
その破片には未知のウイルスが付着しており、ウイルスに感染した者は、人間らしい感覚を失った別の何かに変身してしまう。
周囲の人間が次々と発症していく中、精神科医のキャロルは解決の鍵を握る息子を探しに奔走する。
この手のSFサスペンスは数多く制作されていますね。
ジョニー・デップ主演の「ノイズ」も似たような設定だったと思います。
ウイルスに感染すると、眠っている間にエイリアンへと変化してしまうため、感染の疑いがある人間は決して眠ってはいけない。
ただ、感染し眠っても変化の無い人間もいた。彼らはウイルスに対し免疫を持っていた。
これを利用すれば、ワクチンを作ることができる。
ウイルスの感染方法も、吐瀉物を相手の顔に噴射する、という極めて汚く原始的な方法なのです。
どうやらこのウイルスは、コロナのような空気感染はしないみたいですね。
キャロルの夫、タッカーは日本でいうところの新型コロナウイルス感染対策分科会長を務めた尾身茂氏のような存在なのでしょうか。
原因不明のウイルスによる感染が多発している中、記者団から説明を求められたにも関わらず
「そんなの、私にもわかりませんよ・・」
これが日本だったら、さんざん叩かれているでしょうね。
感染した者の変化の過程も極めて雑で、まず顔に卵殻膜のような物体が浮き出るのですが、それも手でパッパッと払えば取れてしまうような代物なのです。
キャロルは感染者たちの目をごまかす為、顔に付いた膜を払い、無表情に徹する。
「え?そんなんでいいの?」となってしまいます。
エイリアンの目は節穴すね。
こんなに頭が悪くては到底、地球侵略などできないでしょう。
キャロルの恋人ベンもウイルスに感染してしまう。
キャロルはベンに抱きつくも「あれ?なんか無表情…もしかして感染してる?」
手抜きにも程がありますね。
VFXは無理だとしても、せめて特殊メイクくらいは施してほしいものです。
紆余曲折あった末、ワクチンが開発され、ウイルスの脅威から人類は無事に救われた…
ベンは感染した挙句、キャロルに足を撃たれたのに、ラストでは何事も無く人間に戻ってピンピンしていましたね。
感染者も時間の経過と共に元に戻るようなのですが、この部分の説明はまるでありません。
ダニエル・クレイグはキャロルの恋人で科学者のベンを演じていましたが影が薄く、最後まで何かしてくれそうで何もしないボンクラ男にしか見えませんでした。
彼は007シリーズ「カジノロワイヤル」の後の作品で、俳優として最も注目されていた時期だと思うのですが、出演作を間違えとしか言いようがありません。
彼の俳優としての華と存在感がもったいないですね。
ニコール・キッドマンは「ドッグヴィル」ような尖った作品から「アザーズ」のような名作に主演する一方、時折今作のような駄作にも出演しますね。
彼女ほどのキャリアがあればいくらでも役を選べると思うのですが…
駄作ではあるものの、当時39歳の彼女は美しく透けるような透明感がありスタイル抜群、ピッチピチの服でお尻をぷりぷり、胸をゆっさゆさ揺らしながら逃げ回る姿を見るだけで眼福といえます。
結局、地球外生命体が人類を感染させて何がしたかったのかよくわかりませんでした。
同じく未知のウイルス感染系エイリアン映画でロバート・ロドリゲス監督の「パラサイト」と比較すると、スリリングな面白さはほとんど無く、グダグダした単調な作品と言えます。
「パラサイト」では感染した者が異形の化け物へとわかりやすく変化を遂げるのに対し、この作品の場合、感染者に外見上の変化はほぼ無く、それゆえ感染することに対する恐怖感や嫌悪感を抱きにくいからだと思います。
ゾンビ映画などでよく物議を呼ぶのが、「ゾンビは何をもってゾンビ化した者とそうでない者を見分けているのか」という問題です。
長年曖昧になっているこの問題に一石を投じたのが、エドガー・ライト監督の名作「ショーン・オブ・ザ・デッド」です。
映画の中でショーンを始めとする登場人物は、ゾンビからの攻撃を回避するため「ゾンビのフリ」をするのです。
するとゾンビは違いに気付かないのか、彼らを襲おうとしないのです。
この映画はこの部分もコメディ要素として使われており、見る者に「んな、アホな…(笑)」と突っ込ませてくれるものでした。
ある意味今作はこの「ゾンビのフリ」よりひどいですね。
特殊メイクやVFXにお金をかけず、「表情」でごまかそうとするなんて、そうは問屋が降ろさないといったところでしょうか。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★
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