コン・エアー
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー4月14日放送コン・エアーの感想です。
公開 1997年
監督 サイモン・ウェスト
公開当時 ニコラス・ケイジ33歳 ジョン・マルコヴィッチ43歳 ジョン・キューザック30歳 スティーブ・ブシェミ39歳 ダニー・トレホ52歳
この映画は午後ローで何度も放送されているので、いつも流し見ているのですが、アクション映画としては中々のクオリティだと思います。
主役級の俳優が勢ぞろいしており、ストーリー云々よりも登場人物のキャラクターを楽しむ映画ですね。
この時期ニコラス・ケイジは「ザ・ロック」「ナショナル・トレジャー」「フェイス・オフ」などのアクション大作に次々と主演し、俳優としての黄金期と言えます。
当時33歳のニコラス・ケイジはロン毛で生え際はやや後退してきているものの、身体は見事に鍛え上げられておりアクションスター然としています。
刑期を終えて出所した元軍人のポー。彼は囚人専用の空輸機「コン・エアー」に凶悪犯たちと同乗することになる。
ハイジャックされた飛行機の中で、家族のため、仲間のため一人凶悪犯に戦いを挑む…
内容は特にひねりは無いものの、次から次へ繰り出される力業のアクション炸裂で最後まで飽きずに見る事ができます。
ポーは凶悪犯だらけのコン・エアーの中で、女性や友人を守るため身を呈して戦うのです。
ニコラス・ケイジの演技の幅が狭いせいもあるのでしょうが、ポーがあまりに善人過ぎて感情移入できませんでした。
天才知能犯サイラス役のジョン・マルコヴィッチをはじめ悪役軍団の個性があまりに強く、ニコラス・ケイジは彼らを引き立てる背景に過ぎませんね。
その他、ダニー・トレホやスティーブ・ブシェミなど、あまりにイイ顔が揃い過ぎているためか主役の存在感が霞んでしまっています。
スティーブ・ブシェミは37人を惨殺した殺人鬼、ガーランドの役を演じていましたが、派手な登場シーンの割に大した活躍はしませんでしたね。
異常者丸出しで少女と戯れるシーンがあったりと、彼はこの映画の良いスパイスになっていると言えます。
囚人たちの中にオカマちゃんが一人いましたが、嬉々としてダンスする姿が可愛かったです。
ポーは彼だけは拳でなく、平手で殴っていましたね。
凶悪犯の仲間で飛行機の操縦を任されるスワンプ。
操縦桿を握りながら「ぬおおおおつつ…!」「くんぬううううつ…!」まさに「顔で操縦している」といっても過言ではありません。
彼はあらゆる機種の飛行機を操縦をする能力に長けているのです。
これだけの技術を持っているなら、真面目に働けば良いのにと思いますが…
ジョン・キューザックは正義感あふれる連保保安官ラーキンを演じていましたが、他の登場人物のクセがあまりに強いためか、爽やかな好青年に見えてしまいます。
ジョン・マルコヴィッチはさすがの存在感、知的だけど凶暴でイカれた男サイラスを魅力的に演じていました。
コックピットを占拠した後、囚人たちにサイラスが機内アナウンスする「ご搭乗のみなさん、空の旅をお楽しみください…」
ブラックユーモアの効いたセリフ満載なのです。
やはり私にとっては、この映画はジョン・マルコヴィッチを見る映画と言えます。
天才知能犯の割に、行き当たりばったりな計画が多かったようににも思いますが…
最後はトラックから放り出された上に車に轢かれ、プレス機で押しつぶされるなどラスボスに相応しい壮大な死に方をしていました。
ラストは妻と娘に7年ぶりに再会し、主題歌「How Do I Live 」をバックにハッピーエンド…
ニコラス・ケイジ主演の映画の中でこの「コン・エアー」は一番完成度の高い作品だと思うのです。
スピード感があり最後まで一気に見れてしまう面白さがあります。
いかにも予算を惜しまず製作されたの90年代のアクション映画的であり、後に残る余韻はないものの、当時この映画を劇場で見た観客はそこそこ満足したのではないでしょうか。
この映画はジェリー・ブラッカイマー製作なのですが、彼は90年代のアクション映画のキーパーソン的な人物ですね。
「バッドボーイズ」シリーズや「クリムゾンタイド」など大ヒットしたアクション映画のほとんどの製作に彼が関わっています。
不幸な事にこの映画はその年の最低映画に贈られる「ゴールデンラズベリー賞」の「最低人命軽視賞」と「公共物破壊しまくり作品賞」を受賞しているのですね。
我らがニコラス・ケイジはこの賞の常連でもあります。
当時はかなりの話題作だったと記憶していますが、公開から26年経った現在では立派なB級映画であり、愛すべきバカ映画と言えます。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★★
流し見許容度★★★★★
午後ロー親和性★★★★★
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