アジャストメント
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー4月12日放送アジャストメントの感想です。
公開 2011年
監督 ジョージ・ノルフィ
公開当時 マット・デイモン40歳 エイミー・ブラント28歳
トム・クルーズ主演のSFサスペンス「バニラスカイ」が100点だとしたら、この映画は3点くらいではないでしょうか。
SFサスペンスは私の大好きなジャンルなのですが、あまりに内容がグダグダで見ていて腹が立ってくるほどです。
マット・デイモンとエミリー・ブラントの主演コンビは悪くないのに、彼らの良さがまったく出ていません。
デヴィット・ノリスは上院議員に立候補していたが、不祥事を起こし落選してしまう。ダンサーのエリースと出会い惹かれあうが、彼らの仲を引き裂こうとする「運命調整員」によってさまざまな妨害に遭う。二人は運命を乗り越え、結ばれることができるのか…
エリースは他人の結婚式に忍び込んでいたところを警備員に見つかり男子トイレに隠れるなんて、色々破綻していてヤバイ女性ですね。
デイヴィットも上院議員に立候補している公人の立場なのに、同窓会でタガがはずれて下半身を露出するなんて、ある意味「輩」的でお似合な二人といえます。
いくら美人だからと言って、男子トイレの個室から出てきた女性と会ったばかりでキスまでしてしまうなんて、上院議員になるにはあまりに軽率であり、そりゃ不祥事も起こすよ、と思ってしまいました。
この世は運命を調整する「調整員」と名乗る天使に支配されているのだそうです。
おせっかいでドジな天使が人の恋路の邪魔をするというのは、少女漫画でも散々こすられている設定であり、まったく新鮮味を感じません。
「調整員」たちも、ただのおっさんがスーツ姿で帽子をかぶっているだけで、「マトリックス」のエージェントのような神秘性や恐ろしさが全く無く、その辺の会社員という感じです。
デイヴィットとエリースは偶然バスで再開するのですが、エリースは事もあろうにデイヴィットの携帯をわざとコーヒーの中にドボン!と落とすのです。
悪ふざけも度が過ぎており、エリースは発達障害があるのではないかと思ってしまいます。
こんな女性を運命だ愛だと大騒ぎしながら追い掛け回すデイヴィットも、なんだかよくわかりません。
ドアを開けたら別世界が広がっており、行きたい所へ行けるという設定もかなり既視感があり、まったく効果的に使われていません。
同じようなSFサスペンスでジム・キャリー主演の「エターナルシャンシャイン」では、ドアからドアへ異次元へとつながる世界を逃げ回る演出が効果的に使われていたのを思いだします。
「運命調整員」はデイヴィットとエリースが再会しないように操作するのですが、まるで彼らは二人の愛を燃え上がらせる「燃焼促進剤」のようなものですね。
邪魔されれば邪魔されるほど、盛り上がるのが恋愛なのです。
二人とも個性が強すぎるキャラクターなので、案外構わないで放って置けば、付き合ったとしてもさっさと別れたかもしれませんね。
この「調整員」とやらは、この二人のような美男美女、あるいは富裕層などの人生の勝ち組にしか関与しないのでしょうか。
こんなのが世の中を支配し、世の中が上手くいくように調整しているのなら、この世に不幸な人間なんかいないはずですよね。
SF恋愛サスペンスと謳っているくらいなので、この「調整員」は恋愛におけるカップリングのみに口出しするのかもしれません。
彼らが事あるごとに持ち出す「運命の設計図」とやらも、「凝ったあみだくじ」くらいにしか見えませんでした。
この映画の原作はベストセラーとなったSF小説だそうです。
ラストはデイヴィットが「調整員」のさまざまな妨害をかいくぐり、エリースと結ばれ「運命の設計図」を書き換えるという展開です。
「運命は自分で切り開く」という、アメリカ人が大好きなテーマが軸になっているのですね。
この映画は監督のジョージ・ノルフィが脚本も手掛けているそうです。
彼は「ボーン・アルティメイタム」の脚本も手掛けており、マット・デイモンはその縁でこの映画に主演することになったのでしょうが、とんだ貰い事故といえます。
センスのない脚本家に高額なギャラを支払うより、今流行りのchatGPTに書いてもらったほうがよほどマシかもしれませんね。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★
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