スピーシーズ 種の起源
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー6月7日放送のスピーシーズ 種の起源の感想です。
公開 1995年
監督 ロジャー・ドナルドソン
公開当時 ナターシャ・ヘンストリー20歳 マイケル・マドセン37歳 マーグ・ヘルゲンバーガー36歳 ベン・キングスレー51歳
宇宙から電波に乗って送られれてきた未知のDNAと人間の卵子とで誕生した生命体シル。研究所から脱走した彼女は、あらゆる手段を使って繁殖を試みようとする。エイリアンの繁殖と、それを阻止しようとする人々の戦いを描くSFサスペンス。
この映画は公開当時、映画館に見に行きました。もう27年前の映画なのですね。
今見ても最後まで緊張感が途切れず、VFXも古臭さを感じさせません。
27年前に見た印象とは違い、今改めて見ると、人間と地球外生命との結合により生まれた新たな人工生命体シルの、ワイルドかつストレートな婚活を描いた映画のように見えてしまいます。
毒殺を免れるため研究所から脱出したシルは、たった1日で大人の女性へと「羽化」し、捜査の目をかいくぐりながら、ロサンゼルスで婚活ともいえる行動を始めるのです。彼女の目的は、パートナーを見つけ子供を作ること。自分と同じ地球外生命体を大量に地球上に誕生させ、結果的に地球人類を滅ぼすことなのです。
シルは体は大人の女性でも心は子供、繁殖の本能のみに突き動かされ、不器用に男を漁るのです。
受精後数日で誕生、3か月で少女へ、と驚くべき速さで成長するシルなのですが、それはすなわち、老いるのも早いという事を意味しているのです。
美しい女性の姿をしているのも、異性を引き付けるための手段なのですから。
彼女にはパートナーを得るのに悠長に恋愛をしている時間など無いのです。
急がなければ、男性を引き付ける美しい外見も生殖能力も失われてしまう…
「どこに行けば男がみつかる?」
彼女は迷わず町のナイトクラブへ行き、男を物色するのです。が、目をつけた男が他の女に奪われてしまった…
シルは女子トイレで迷わず恋のライバルを惨殺するのです。殺された女性の「恋と戦争はなんでもありよ」という言葉が印象に残ります。
シルはナイトクラブで出会った男の家に行った時、彼が糖尿病の持病を持っていることがわかると、行為を拒否するのです。生殖する以上、なるべく健康な遺伝子を選びたいという事ですね。
シルはマイケル・マドセン演じるレノックスに恋とも言える感情を抱くのですが、やはり好きな相手との子供を残したいというのは女性の本能なのですね。
地球外生物シルは男性との行為の最中、胎動を感じ下腹部に手をあて「動いた!」…その数時間後には出産をするのです。
限られた時間で、何人の子供を残せるか、まさに彼女にとっては時間との戦い…
俳優陣はベン・キングスレーをはじめ、マイケル・マドセン、アルフレッド・モリーナ、フォレスト・ウィティカーと豪華ですね。全員クセのある名優で、シルを追うチームの一員という役柄ではもったいないくらいです。マーグ・ヘルゲンバーガーは午後ローで放送された「沈黙の断崖」でセガールと恋に落ちる薄幸な女性を演じていましたが、今回のような理系キャリアウーマンの役も似合っています。
この映画を見た後で、最近よく見る結婚相談所のYouTubeの事を考えてしまいました。
そこでは単なる婚活指南に留まらず、まさに人生訓とも言える内容が語られています。
婚活に苦しみ悩む男女を結婚へと導くべく、あの手この手のノウハウを伝授していくのです。
髪型や服装、コミュニケーションの取り方…
聞けば当たり前の事ばかりなのですが、現在の社会構造が男女のコミュニケーションを難しくさせてしまっているのでしょうか。
特に男性の場合、自分の好みに合わないルックスの女性とは絶対に会おうとしないそうです。
結婚相談所の会員で一番多い年齢層は、女性が30代半ば、男性が40代だそうです。
なぜ彼らが婚活を始めたのか、一番多い理由が「子供が欲しいから」なのです。
やはり自らの子孫を残したいという願望は、理屈抜きで、太古の昔から人間のDNAに組み込まれているのでしょうね。
結婚相談所のYouTubeでは女性に「子供が欲しいなら、20代のうちから婚活を」と切実に訴えているのです。
この映画のシルほどではありませんが、女性の人生はまさに時間との戦い、仕事と結婚と出産、まさにそれらを天秤にかけながら人生設計をしなくてはいけないのですから。
男性の人生とは異なる時間軸を持っているのです。
私は10代の頃、おしゃれに心血を注ぐ同級生を冷ややかな目でみる、モテない女子だったのですが、若く美しい時期に精一杯装い、異性を引き付ける行動をとるのは、まさに自然の摂理、遺伝子を残すための自然なことだったのですね。
若い頃は自分だけはいつまでも変わらない、と思いがちなのですが、若く美しい時期が限られていることを本能で理解していた彼女たちの方が、はるかに賢く、生物学的理念にあてはまっていたのです。
結局、初動が遅れた私は、その後数十年に渡って悶々とした日々を過ごすことになったのです。
道端に咲いている美しい野の花に蝶が止まるのを見て、ふとそのような事を考えてしまいました。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価★★★★★
ストーリー★★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★
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画像引用元
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