陰謀のセオリー
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー1月10日放送陰謀のセオリーの感想です。
公開 1997年
監督 リチャード・ドナー
公開当時 メル・ギブソン(41歳) ジュリア・ロバーツ(29歳)
タクシー運転手のジェリーは様々な陰謀説を説く変質的な男。記憶を失った彼にとって、司法省の弁護士アリスだけが心の支えだった。そんな彼らに謎の集団の追手が迫る…
この映画は家族で初めて行った海外旅行の帰りの飛行機で上映されていたのを覚えています。
当時は座席の前に個別のモニターは無く、映画館のように大きなスクリーンを乗客全員で見る形式でした。
演技派アクションスター、メル・ギブソンと当時「プリティ・ウーマン」で大人気だったジュリア・ロバーツ、2大スター競演の90年代らしさ溢れる映画ですね。
ニューヨークのタクシー運転手ジェリーは陰謀論に憑りつかれており、乗客にのべつ幕無し都市伝説を語りまくるヤバい奴なのです。
ジェリーは毎晩、アリスの部屋の窓をタクシーから覗き、彼女の様子を眺めている。
アリスの父親から彼女を守るよう遺言を受けているものの、次第に彼女を心から愛するようになるジェリー。
これは完全なストーカーですね。
ジェリーとアリスが実年齢と同じ設定だったとすると、20代の美人にしつこく付きまとう40代のおっさんという構図となり、メル・ギブソンほどのイケメンで無かったら単なるキモいストーカーで終わっていたでしょう。
アリスも最終的にはジェリーの純粋さと一途さにほだされ、彼を愛するようになるのですが、これはややおっさん目線の都合の良い展開ですね。
この映画の一番の見せ場は派手なアクションシーンでは無く、ジェリーがアリスを初めて自分の部屋に招く場面ではないでしょうか。
ジェリーは陰謀論に憑りつかれているせいか非常に用心深く、自室のセキュリティを過剰なまでに厳重なのです。
冷蔵庫や冷蔵庫の中の食品まで容器に入れ施錠しているジェリーに、完全にドン引きするアリス。
コーヒーを淹れようにも「コーヒーの缶の暗証番号を忘れた…」
本棚に並ぶサリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」。
「何故か本屋に行く度に買いたくなるんだ。 無いと店中探してしまう…」と泣くジェリー。
純粋で不器用なジェリーは「北の国から」の田中邦衛を彷彿とさせます。
普通の女性なら裸足で逃げ出すところでしょうが、アリスは大らかなのか逆にジェリーに好感を持つのです。
発達障害ともとれるような不器用なジェリーをメル・ギブソンはクセ強めに演じており、見る方も次第にジェリーが不憫で憎めなくなるのは彼の演技力の賜物と言えますね。
当時のジュリア・ロバーツは女優としての全盛期で、透明感があり女神のように美しいですね。
ジェリーは乗馬をするアリスの写真を見て「一目で惹かれてしまった」「守りたいと思った」などと語っていますが、そもそもアリスが美人じゃなかったらこの映画は成立していなかったと言えます。
ジェリーのような変わり者でも美女が好きなのは普通の男性と同じなのですね。
ジェリーはCIAによる通称「MKウルトラ計画」のもと、暗殺者としての訓練を受けた後、その記憶を消されていた。
この「MKウルトラ計画」とは実際に行われていたCIAによる洗脳実験で、都市伝説系のYouTubeでは必ず一度は登場する案件ですね。
映画の中ではスマホはおろか携帯電話も登場していませんが、現在だったらジェリーは陰謀論系のユーチューバーになってそこそこの再生回数を稼いでいたかもしれません。
変わり者の冴えないおっさんが押しの一手で20代の美女を落とすという、世の中高年男性向けファンタジー作品ですね。
現実にはあり得ないファンタジーを楽しむのが、ハリウッド映画の醍醐味なのかもしれません。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★
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