ローグ・アサシン
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー8月25日放送ローグ・アサシンの感想です。
公開 2007年
監督 フィリップ・G・アトウェル
公開当時 ジェイソン・ステイサム(40歳) ジェット・リー(44歳) 石橋凌(51歳) ジョン・ローン(55歳) デヴォン・青木(25歳) ケイン・コスギ(33歳) サン・カン(35歳)
日本の文化を曲解したヘンテコ映画という視点で見ると楽しめるかもしれません。
ジェイソン・ステイサム、ジェット・リーW主演のサスペンスアクションですが、サスペンスに重点を置いており二人のアクションは控えめな印象です。
2段階のどんでん返しのあるオチで、そこそこ捻りも効いており見応えはあります。
さほどエッジの効いた映画ではありませんが、ジョン・ローン、デヴォン青木 サン・カンなど、主演二人以外にも個性的な俳優が多数出演しており、キャスティングで見せる映画と言えるかもしれません。
チャイニーズマフィアと日系ヤクザの抗争が激化する街で、FBI捜査官クロフォードはかつて相棒トムとその一家を惨殺した伝説の殺し屋と再会する。
相棒を殺された復讐を遂げようとするクロフォードに殺し屋は自らの正体を明かすも、そこには驚愕の真実があった…
日系ヤクザ“ヤナガワ”が牛耳るその名も「ヤクザ街」。
料理店の掛け軸には「掃き溜めに鶴」「弱肉強食」「下手の横好き」などの「?」な文言が記されているのです。
これは外国人が漢字の意味を分からず字体の雰囲気だけで「不景気」「台所」などの文字を体にタトゥーするのと似た感覚なのかもしれません。
今作に限らずハリウッド映画では明らかに「サムライ」と「ヤクザ」を混同している感があり、「ヤクザは日本刀を所持しており、彼らは剣術に長けている」という勘違いがあるようですね。
終盤の日本刀でも決闘シーンでも、ヤナガワは見事な刀さばきを見せていました。
2004年の映画「エイリアンVSプレデター」にも「ヤクザ」が登場し、日本刀で戦うシーンがあったのを思い出します。
本作には暗殺軍団として忍者なども登場します。
この映画が製作されたのは2007年ですが、これほどネットが普及したグローバルな時代になっても、アメリカ人の日本に対するイメージは昔と少しも変わらないのですね。
ローグの正体は、相棒のトムであり、彼は家族を殺すよう命令したヤクザ組織への復讐のため整形でローグになりすましていた。
ヤクザにFBIの情報を流していたのはなんとクロフォードであり、トムの家族が殺された遠因はクロフォードにあった。
ラストで2段階のオチがあるのですが、納得できない部分もあります。
伝説の殺し屋ローグになりすましていた同僚のトムなのですが、普通の刑事であるにも関わらず超人的な戦闘能力を見せるのです。
ローグの顔に整形したと同時に、武術のトレーニングを受けたなどの設定があっても良かったかもしれません。
ジェイソン・ステイサムがヘンテコな日本語を無理やりしゃべるシーンがあったり、石橋凌、ケインコスギなどのキャスティングを見ても日本のマーケットをかなり意識して製作されている感があります。
ジョン・ローンがチャイニーズマフィアのボスの役で出演していましたが、「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」で彼の大ファンだった私は久しぶりに彼の姿を見て嬉しかったと同時に時の流れを感じてしまいました。
「ラストエンペラー」が公開された1987年当時、ジョン・ローンと言えば美男子の代名詞であり、女性に絶大な人気がありました。
最後はローグにあっさりと銃殺されてしまうのですが、もう少し演出を加えて欲しかったものです。
午後ローでもお馴染みの「エクスペンダブルズ」俳優の中でもジェット・リーの演技力はピカ一ですね。
本作では前半は冷酷な殺し屋ローグ、後半のトムでは仮面が一枚取れたような人間味ある演技で、役に対する深い読み込みが感じられます。
ジェイソン・ステイサムなど、アクションスターは何を演じても同じになってしまう印象がありますが、彼は作品ごとに違う味を出しています。
年齢を重ねてからは殺し屋などの悪役を演じる事が多くなった印象ですが、童顔で優しそうなルックスにも関わらず説得力のある役作りをしています。
ハリウッド映画で堂々と主役を張れる東洋人俳優は、彼とジャッキー・チェンくらいではないでしょうか。
ジャッキー・チェンとの共演も見てみたかったものです。
2023年現在ジェット・リーは60歳、2013年に甲状腺の病で俳優業から退いていましたが、2020年ディズニー映画「ムーラン」で少ない登場シーンながら復帰しています。
この映画は午後ローで何度も見ているのですが、改めて見ると映像もキレがありテンポも良く見る者を飽きさせない展開で、「B級作品」と切り捨てるのは惜しい作品です。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★★
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