オーバードライブ
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー7月15日放送オーバードライブの感想です。
公開 2013年
監督 リック・ローマン・ウオー
公開当時 ドウェイン・ジョンソン41歳
麻薬の密売容疑で逮捕された息子の減刑のため、連邦検事と司法取引をするジョン。
それは、麻薬密売組織に潜入し、密売人を密告するという危険なものだった…
ドウェイン・ジョンソンがアクション無しの、普通の男を演じているのはこの映画くらいではないでしょうか。
アクション俳優がシリアスな役を演じる場合、アーノルド・シュワルツェネッガーやシルベスター・スタローンのように、本来のアクションスターのキャラクターが前に出過ぎてしまい、役柄とシンクロしない場合も多いのですが、このドウェイン・ジョンソンは見事に演技派としての側面を見せています。
ドウェイン・ジョンソン演じる小さな運送会社の社長ジョン。
ジョンの息子ジェイソンは、麻薬売買に関わった疑いで逮捕され、懲役10年の求刑を受ける。事実はジェイソンは荷物の中身が麻薬と知らず、一時的に保管する羽目に陥っただけなのだった。
18歳のジェイソンは離婚した元妻との子供、現在ジョンは再婚しており、再婚相手とは子供もいるのです。
自宅の庭で友人たちと娘の誕生パーティーを開いていたジョンの元に、元妻からジェイソン逮捕の知らせが入る。
早速、弁護士を手配したジョンに元妻は嫌味たっぷりに「さすがリッチね。」
現在元妻はジェイソンと二人暮らしのシングルマザー状態、暮らしも決して余裕があるとは言えないのです。
元妻との離婚の原因が何であったのかは語られていませんが、息子ジェイソンはジョンが自分たちを捨てて行ったと思っているようです。
アメリカ映画ではこのような複雑な家庭環境がよく見られますね。
麻薬犯罪の量刑は単純明快、扱った麻薬の量で刑期が決まる。ジェイソンは大量の麻薬を一時的にしろ所持したため、30年の懲役が見込まれる…
出所した時には50歳だなんて、悪夢でしかありませんね。
ジェイソンの母親が「これは悪い夢よ…」と嘆くのも無理はありません。
このままではジェイソンは重刑を受ける事になる…
危機感をもったジョンは、連邦検事のキーガンに、息子の減刑と引き換えに取引を持ち掛ける。
ジョンは、自らが麻薬の運び屋として麻薬密売組織に接近し、麻薬の売人を逮捕できる証拠をつかむことをキーガンに約束するのです。
ジョンは自らの会社で従業員として働く前科のあるダニエルの仲介で、裏社会の麻薬の売人、マリークとコンタクトをとる。
マリークとの最初の取引を成功させたジョンは、麻薬カルテルのボス、エル・トポとも接触を持つことになる…
服役するジェイソンは刑務所の連中から暴行を受け、日ごとに傷だらけ、見るも無残な状態なのです。
面会に行くジョンは父親としていたたまれませんね。ジェイソンのような普通の若者が、ワルの吹き溜まりである連邦刑務所に入るなんて、オオカミの群れの中に羊を送り込むようなものなのですから。
一日も早く、釈放させてやらなければ…
ジョンはエル・トポと取引し、証拠をつかむ覚悟を固めるのです。
連邦検事のキーガンは、当初ジェイソンの減刑は最大限で一年、それ以上は無理だと断言していたのですが、麻薬カルテルのボス、エル・トポの名が出るや急に態度を変え、ジェイソンを即釈放する事と引き換えに、エル・トポとの取引に応じるようジョンに催促する。
大物を検挙し、自らの選挙を有利にしようとするキーガンの思惑なのですが、ジェイソンをすぐに救いたいジョンは危険を覚悟で申し出を受けるのです。
「息子さんは即日釈放するわ。」結局刑期なんて検事のさじ加減でどうとでもなるのですね。
エル・トポが麻薬取引で得た現金をメキシコまで運ぶ取引を引き受けたジョン。現金の押収は、麻薬取引の絶対の証拠になり、証拠充分でエル・トポを逮捕することができる…
ジョンの必死の攻防の末、エル・トポは逮捕、多額の組織の金は警察に押収されるのです。
キーガンの約束通り、無事釈放されたジェイソン。ジョンは麻薬取引の密告者として、証人保護プログラムを受ける事になる。
捜査に有利になる情報と引き換えに減刑する… アメリカの司法と言うのは実に柔軟で合理的ですね。
この承認保護プログラムというのは午後ローでも度々登場するのですが、どこまで証人を守ってくれるのか、24時間警護してくれるのか、不透明な所がありますね。よくあるパターンとして、違う州に引っ越すなどして名前を変え、別人として生きるなどの処置があるようなのですが、ジョンは運送会社の社長であるため簡単に会社を放り出して逃げるなんてことはできないでしょうね。
いずれにしても、証人保護プログラムのおかげですべて丸く収まるなんてことは現実的には無さそうですね。
ダニエルを演じたジョン・バーンサルは午後ローの他の映画でも度々登場しますが、前科者を演じさせたら右に出る者はいませんね。彼のミステリアスな雰囲気と背負っている暗い空気、一見優しそうでキレたら怖そうな男、脛に傷を持つを男の哀愁を感じさせます。
ヒゲが印象的なバリー・ペッパーは、常に冷静さを失わない男気溢れるクーパー捜査官を演じていました。危険に身をさらす事になるジョンを見守る深いまなざしが印象的です。吹き替えの岩田安宣の低音でかすれた声も魅力的ですね。
ドウェイン・ジョンソのルックスは体格といい鋭い眼光といい、とても運送会社の社長には見えないのですが、意図せず麻薬取引の潜入捜査に関わる事になってしまった普通の男の戸惑いと苦悩を見事に表現しています。
憂いを帯びた表情やあふれる人間味、元プロレスラーでアクション俳優の彼より、息子を思う父親ジョンのキャラクターが完全に前に出ていますね。
ジョンが自らの会社の従業員として働く前科のあるダニエルを通じて、初めて裏社会の麻薬の売人、マリークとコンタクトをとるシーンでは、宙を泳ぐ不安そうな目や、緊張感と恐怖が伝わってくる表情、彼がザ・ロック様だという事を忘れてしまうくらいです。
彼は演技派としての評価は受けているのでしょうか。
終盤、アクションはあるものの、全体的には淡々としたストーリーなのですが、ドウェイ・ンジョンソンのスターとしての華が見る者を飽きさせません。
彼をキャスティングしたのは間違いなく成功だったのではないでしょうか。
この映画は実話が元になっているのですね。
ジョンの息子を思う気持ちが痛いほど伝わってきます。まさに父は強しといったところでしょうか。
離婚しても一生子供は子供、親は親なのですね。
いずれにしても、チンピラにフルボッコされるザ・ロック様を見れるのは映画くらいでしょうね。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★★★
流し見許容度★★
午後ロー親和性★★★
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