グーニーズ
午後ロー6月17日放送
公開 1985年
監督 リチャード・ドナー
公開当時 キー・ホイ・クァン(14歳)
2022年アカデミー賞を受賞した「エブリシング・エブリウェア・オールアットワンス」で助演男優賞を受賞したアジア系俳優俳優を見た時、「どこかで絶対見たはずなのに思い出せない」とモヤモヤしネットで調べたところ、誰あろう彼はあのキー・ホイ・クァンだったのです。
キー・ホイ・クァンは1984年「インディ・ジョーンズ魔宮の伝説」に出演した大人気の子役で、当時10代だった私はすっかり彼のファンになり、彼を見たさに映画館に足を運んだものです。
少年たちの冒険と成長を描いたアドベンチャーで、当時は大変な話題作でした。
落ちこぼれの少年4人組「グーニーズ」が偶然見つけた宝の地図を元に、凶悪犯フラテリー一家の攻撃をかわしながら、大海賊「片目のウィリー」の残した財宝を探す大冒険に乗り出す…
喘息もちで気弱なマイキー、小生意気なマウス、大食いで嘘つきなチャンク、発明が趣味のデータ、その他、お色気担当の兄貴のガールフレンドなど、それぞれの役割分担がしっかりしており登場人物のキャラがしっかり立っています。
マイキーの家の屋根裏部屋にあるガラクタを調べていたところ、大海賊が遺したとされる宝の地図を発見。
地図は岬の灯台近くのレストランのある場所を指していた。
壮大なアドベンチャーといよりは「日常の中の非日常」といった半径10キロ以内の自転車で行ける距離の冒険で感情移入しやすく、近所のレストランの地下に迷路のような洞窟が広がっていたという設定にはワクワク感しかありません。
悪役のフラテリー一家も程よいズッコケっぷりで愛嬌があり、ボスママは「ラピュタ」ドーラのような肝っ玉かあちゃんで、ヘマを繰り返す息子たちに容赦なく張り手をくらわすのです。
フラテリー一家との洞窟内での鬼ごっこも、多様なトラップをかいくぐりながらの趣向が凝らされていて見応えがあります。
「噓つきで食いしん坊のデブ」という現在ならリテラシーに引っかかりそうなキャラクター設定のチャンクは、映画のスパイスとなる実にイイ仕事をしています。
キャラ設定ゆえ本作ではあまりに雑な扱いなのですが、彼の素晴らしい演技力がこの映画のコメディ要素を担っていると言えます。
ドジっ子ながら、異形ゆえに地下室に閉じ込められていたフラテリー一家の末っ子スロースと友情を育み協力して仲間を救出するなどチーム随一の懐の深さを見せています。
「グーニーズ」のgoonieとは「落ちこぼれ」という意味なのですね。
スティーブン・スピルバーグ制作だけあってスピード感があり最後まで見所満載で、子供版「インディ・ジョーンズ」のようなロマンと秘密基地感溢れる少年アドベンチャーです。
シンディー・ローパーの歌う主題歌「グッド・イナフ」は80年代の大ヒット曲で、本作の雰囲気に何故か絶妙にマッチしています。
吹き替えも子役が演じており、彼らの生身の子供感を引き出していますね。
本作をはじめ私が10代の頃の80年代は「バック・トゥ・ザフューチャー」「スタンド・バイ・ミー」など名作が数多くあったことを思い出します。
少ないおこずかいをやりくりして、当時は実に良く映画館に映画を見に行ったものです。
ネットもゲームも無かったあの頃は、映画は最高の娯楽でした。
この「グーニーズ」も映画館に見に行き、さらに金曜ロードショーで放送されたのを録画し数えきれないほど何度も見たものです。
ネットフリックスやアマプラで映画を倍速で視聴し次から次へとティッシュのようにコンテンツを消費する現代とは違う時間軸で生きていたと言えます。
本作でキー・ホイ・クァンは一人だけの東洋人キャストという点でインパクトがあり、見せ場も多く準主役のような立ち位置で彼の魅力を余すところなく見せていました。
「エブエブ」のウェイモンドの役は当初ジャッキー・チェンを想定していたものの断られたため、彼にオファーが回ってきたのだそうです。
授賞式で「インディ・ジョーンズ」の子役以来の再会であるスピルバーグ監督と抱き合って喜ぶ姿が印象に残っています。
大人気の「インディ・ジョーンズ」シリーズはスピルバーグ監督でリブート版製作も検討され、インディ役の候補にはクリス・ブラッドの名前が挙がっているようなのですが、私は「魔宮の伝説」で助手のショートを演じたキー・ホイ・クァンが2代目を襲名するのが自然だと思うのです。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★
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