シュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー4月29日放送シュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングルの感想です。
公開 2017年
監督 ジェイク・カスダン
公開当時 ドウェイン・ジョンソン(45歳) ジャック・ブラック(48歳) アレックス・ウルフ(20歳) カレン・ギラン(30歳)
エンタメ作品として完璧であまりにも欠点が無い「良い映画」なため、この映画を嫌いと言ったら性格がひねくれていると思われるかもしれません。
それでも私はこの映画に「ドラえもん」で劇場作品の時だけジャイアンとのび太と仲良くなっている時に感じる作り手のご都合主義を感じてしまうのです。
本作は大ヒット作1995年公開「ジュマンジ」のリメイクであり、当時私も映画館に見に行きました。
冒頭にチラッと「ジュマンジ」のボードゲームが登場する以外はオリジナルの要素はほぼ無く、大ヒット映画の看板を借りた手法にはあざとさを感じます。
学校で居残りをさせられていた高校生4人。地下室で偶然「ジュマンジ」という名の古いビデオゲームを発見しプレイしたとたん、4人はゲームの世界に吸い込まれそれぞれのキャラクターのアバターとなり、過酷なサバイバルを強いられる…
ゲームの世界にアバターとなって迷い込んだ登場人物たちの現実世界とのギャップを楽しむのがこの映画の見どころだと思うのですが、これは役者にかなり繊細で緻密な演技力が要求され、ジャック・ブラック以外のドウェイン・ジョンソンを始めとする役者が憑依感を出せておらず無く今一つノリ切れませんでした。
「ザ・ロック」様のインパクトがあまりに強く、現実世界の冴えない高校男子のキャラクターが完全に掻き消えており、ブレイブストーン博士役には無名のイケメン俳優をキャスティングしたほうが良かったかもしれません。
現実世界の高校生は映画の冒頭とラストに登場するのみで大部分がゲームの仮想空間の中での攻防で、彼らが友情を深める段階を見せる意味でも、現実世界とゲームの世界を行ったり来たりした方が感情移入し易かったのではないでしょうか。
本作で良かったのは、スペンサーを演じたアレックス・ウルフのキャスティングです。
この手の作品ではオタク系陰キャでもイケメンが演じる事が多い印象ですが、彼はヒョロヒョロの体躯に冴えないルックス、でも角度によってはチャーミングにも見えるという絶妙なハマり方をしています。恋人役の女優も絶妙にアレなルックスで、この二人のキャラがなければ本作はドウェイン・ジョンソンとジャック・ブラックを見るだけの映画になってしまったかもしれません。
アメリカの高校生についてのドキュメンタリー番組で語られていたのが、彼らの学園カーストは実にはっきりとしており、カーストトップは「ジョック」と呼ばれるスポーツのエース選手とチアリーダー、次は「ナチュラル」と呼ばれるルックスが非常に良い男女、最下位が「ナーズ」と言われるオタク系陰キャなのだそうです。
違うカースト同士が友人になったりカップルになったりすることは稀で、普段は同じ学校にいても会話すらしないそうですね。
ネットの感想でも概ね「青春映画の傑作!」「最高に笑って泣けた」などの褒め意見が大多数で、まさに押さえる所を押さえた良作といえますが、学校カーストの違う者同士がゲームの仮想空間で共に戦った事で友情が芽生えるという設定は「青春ファンタジー」で、リアルタイムで思春期を迎えている若者にはキレイごとに見えるかもしれません。
思春期は他人、特に異性からどう見らているかがアイデンティティのほぼ90%を占めていると言っても過言ではありません。
本作の趣旨は「他人の目など気にせず心の赴くままに行動しろ」のようなのですがそれは無理というものですね。
子供から大人までゲーム人口が増加したためか「レディプレイヤー1」など、仮想世界をテーマにした作品は数多く制作されるようになりました。あと数十年後にはこの映画のようにモニターの前でリモコンを持ってプレイするのではなく、脳が直接ゲームの世界にシンクロし現実世界のように別の人生を生きる事ができるようになるのでしょうか。
そうなった場合、現実の自分とのギャップに苦しみ仮想世界から離れられない人間が大量発生しそうですね。
今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★
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