ぼくたちと駐在さんの700日戦争
午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー8月15日放送ぼくたちと駐在さんの700日戦争の感想です。
公開 2008年
監督 塚本連平
公開当時 市原隼人21歳 佐々木蔵之介40歳 麻生久美子30歳 倉科カナ20歳 賀来賢人19歳
この映画は午後ローで何度か放送されているのですが、いつも最後まで見ることができません。
序盤で早々に見る気力が萎えてしまうのです。
今回初めて最後まで見ましたが、時空が歪むほどつまらないと言っても良いかもしれません。
高校生が町の駐在さん相手に本気でイタズラを仕掛けるのですが、そのイタズラと言うのがあまりに幼稚で、昭和の小学生のレベルなのです。
職務に忠実な強面の駐在さんに対して、「一泡吹かせてやる」のが彼らのイタズラの目的なのです。
高校生にもなってどんだけ構ってもらいたいのでしょうか。
コメディ映画という事で割り切ってしまえば良いのかもしれませんが、実際、高校男子が私怨も無いただのおじさんにここまで執着することなど現実にはあり得ず、違和感を覚えてしまいます。
高校生ともなれば興味を持つのは恋愛や、受験、進路などでは無いかと思うのですが、この映画に登場する高校生たちはただひたすら駐在さんをギャフンと言わせる事のみに心血を注いでいるのです。
進学するでもなく、真面目に就職活動するでもなく、まさに学校に昼飯だけ食いに行っている高校生をイメージしたものなのだと思うのですが、ただ卒業までの退屈しのぎに、駐在さんにイタズラを仕掛けているに過ぎないのです。
彼らの将来が心配になってしまいます。イタズラ仲間の西条がバイクの事故で入院する。同じ病院に入院していた幼い女の子ミカちゃんは重い心臓病。
彼女は心臓の手術を受ける事を拒み続けているが、もし入院中に病院の窓から打ち上げ花火を見る事ができたら、手術を受けると西条に約束する。
ママチャリを始めとするイタズラ仲間たちは、病院から見える所で打ち上げ花火を上げるために奔走する…
終盤は取って付けたような友情、花火、恋愛と、青春映画としての帳尻合わせをしているようにしか見えません。
ママチャリたちはミカちゃんのため、隣町の花火大会の会場から花火玉を盗み出す作戦を決行する。その作戦とはママチャリが花火師にインタビューし注意をそらしている間に、トラックから花火玉を盗み出すというもの。
花火玉の隠し場所も何もブラジャーである必要性はありませんよね。まあここ笑うところですよ~といった所でしょうか。
ママチャリお手製のなんともシンプルな鉄の筒に、導火線に火をつけた花火玉を放り込むという雑な技法にもかかわらず、花火は見事打ち上がってしまうのです。
花火と言うのは打ち上げるのに相当な技術が必要だと思うのですが…
二玉くらいしか盗んでいないように見えたのですが、何発も打ちあがっているように見えましたね。
これは完全な窃盗ですね。「逮捕されてもいい!」病気の少女のためとはいえ、ここまでのモチベーションになる理由がまったく見当たりません。
無事、花火を打ち上げるのには成功したものの、6人は窃盗の罪で駐在さんにより本当に逮捕されてしまう。
全員手錠をかけられているのですが、田舎町の駐在所によくこんなにたくさん手錠があったなと思い笑ってしまいました。
ちなみに私が笑ったシーンはここだけです。
結局、駐在さんと花火師の親方の粋な計らいで、6人は無罪放免。ミカちゃんも無事に手術を受け回復、めでたしめでたし…。
ジェミー役を演じた冨浦智嗣は本当に女の子と見紛うばかりに可愛いくセーラー服姿が実に似合っています。その上彼は実力派の役者ですね。
駐在さんを演じた佐々木蔵之介の安定した演技がこの映画の唯一の救いと言っても良いと思います。
強面ながら、高校生のくだらないイタズラに付き合ってあげる優しい大人を演じていました。
改めて彼の役者としての力量を感じてしまいます。
この映画は結局、市原隼人を見る映画ですね。
当時21歳の彼は目元が涼しげな超絶イケメン、田舎町の道路を汗だくになりながら自転車で疾走するシーンはまるでミュージックビデオの一コマようです。
彼の演技は自然体なのかもしれませんが、活舌が悪く60%くらいしかセリフが聞き取れませんでした。
この映画は大人気のブログが原作になっているそうなのですが、実写化というのは本当に難しいものなのですね。
明らかに大人の鑑賞を目的に制作された映画だと思うのですが、笑いのセンスといいストーリーといい、ズレ具合はかなりヤバいものあります。
スマホなどで気軽に動画撮影できる今どきは、高校や大学の映画研究部でももうちょっとましな作品を作るでしょうね。
意外なのはネットなどでこの映画に対する評価がまったく分かれている事です。
私のように「駄作だった」「つまらなかった」という意見と同じくらい、「青春映画の最高傑作」や「笑い過ぎて腹筋が崩壊しそうになった」など高評価が多いのです。
映画の視聴者は20代から40代くらいだと思うのですが、個人の感性は10人十色なれど、同じ文化を享受してきた世代にも関わらず、これほど評価が分かれるのは不思議な事です。
私はむしろ、この映画を見て「傑作」「面白過ぎる」と感じる人たちがいる事を不安に思ってしまうのです。
おバカ映画と、バカ映画があるとすれば、この映画は完全に後者と言えます。
ラストはイタズラ仲間6人組が、凝りもせず駐在所の赤ランプを盗んで自転車で逃走、ルパンと銭形を思わせる「待て、こら~!」でエンディング。
「僕たちと駐在さんの戦争は第二章に入った…。卒業はまだまだ先だ」
最後まで見た自分を褒めてあげたくなりました。
総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★
流し見許容度★★★★★
午後ロー親和性★★
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