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SFサスペンス 洋画 ノ

ノイズ


午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー1月24日放送ノイズの感想です。
ノイズ(1999) : 作品情報 - 映画.com公開 1999年
監督 ランド・ラヴィッチ
公開当時 ジョニー・デップ(36歳) シャーリーズ・セロン(24歳)

(ネタバレ有です。ご注意ください)

有隣堂などの大型書店の片隅にある分厚いペーパーバックの洋書の雰囲気を感じてしまいました。
全編に渡って淡々としており派手な見せ場などは無く、主演がこの二人で無かったら最後まで見れなかったでしょうね。
当時のジョニー・デップ シャーリーズ・セロンの美しさ、画持ちの良さは尋常ではありません。
ワーナー ブラザース ジャパン on X: "< あれは何だ 午後13:35~テレビ東京にてジョニー・デップ×シャーリーズ・セロンが贈るサスペンス『ノイズ』を放送!宇宙飛行士・スペンサー。彼は相棒と共に宇宙空間で作業中に2分間交信が途絶えてしまう。NASAによって無事に帰還 ...NASAの宇宙飛行士である優しい夫と幸せな生活を送るジリアン。

ジリアンの妹ナンは姉を羨み、
「イイ男は駐車スペースと同じ。良い場所はたいてい埋まってる」
若いのに含蓄のある事を言いますね。
ナンを演じているのは「パラサイト」でストークリーを演じたクレア・デュバルですね。

スペンサーら宇宙飛行士が宇宙での船外活動中に2分間NASAとの通信が途切れ、その間何らかの異変が彼らに起こる。
通信記録には彼ら二人の声とは別の第三者のものと思われる「ノイズ」が録音されていた…

最後までエイリアンの姿は描かれることは無く、見る者の想像に委ねる部分があります。

ランド・ラビッチの映画『 ノイズ 』( 1999 ) を哲学的に考える - 〈 It / Es 〉thinks, in the abyss without human.

スペンサーの肉体を乗っとったエイリアンの目的は、ジリアンに双子を生ませ彼らによって間接的に地球を支配することだった。
やたらと夫婦が絡むエロティックなシーンが多い印象です。
「スピーシーズ」のシルのように、地球で繁殖活動を行い手あたり次第人間の男を漁るのではなく、あくまで関係を持つのは自分の妻だけなのです。
地球侵略を狙っている割に随分お行儀の良いエイリアンですね。

ネタバレ】 映画「ノイズ」: ネタ・ヴァレー

ラストのVFXはここまで我慢して見てきた者の心を折るほどチープな代物でした。
オチはエイリアンが死んだスペンサーに代わりジリアンの肉体を乗っ取るというもの。
このエイリアンは結局、繁殖能力がある人間なら誰でも良かったようですね。

ジョニー・デップの影があるミステリアスな雰囲気は本作の空気にマッチしていると言えますが、なぜか宇宙飛行士にはまるで見えません。
宇宙飛行士になるような人間とは、基本的に体育会系ではつらつとしている人種のイメージがあるからかもしれません。
さらにミッション目前の宇宙飛行士といえば超多忙だと思うのですが、なんだかヒマそうで普通のサラリーマンのようなのです。

シャーリーズ・セロンは「ディアボロス」でも、弁護士である夫のニューヨーク転勤で病んでしまう妻を演じており本作と重なってしまいました。
この頃の彼女はショートヘアがキュートで女神のように美しいですね。
ジョニー・デップが化けた人物 : スペンサー・アーマコスト(ノイズ) : カリスマ映画論ミッションの前のスペンサーの様子があまり描かれておらず、エイリアンに肉体を乗っ取られてからどのように変化したのかの差を感じられないため、ジリアンの不安を共感できませんでした。
随所で話が繋がらない箇所があり午後ローで大幅にカットされているのかと思いましたが、本編も109分とさほど長く無いのですね。

空白の2分間に何があったのか、スペンサーの肉体を乗っ取ったのは何者なのか、という部分を背景にストーリーが進むのですが、最初からネタバレがされておりサスペンスとしての緊張感や謎解き要素などはほぼ無く、ただ淡々とエイリアンに肉体を乗っ取られた夫とそれに怯える妻という構図が描かれます。

元々精神の病を抱えていたジリアンが、夫のニューヨークの転勤に付いていったことでさらに病状が悪化し、一連の出来事はすべて彼女の妄想なのではなどの考察が一部でされていましたが、終盤スペンサーは殺人や暴力などわかりやすく凶暴に変化しており、謎解きのサスペンス要素を打ち消してしまっています。

内容はともかく、全盛期のジョニー・デップと最高に美しいシャーリーズセロンを堪能できる眼福な作品であることは間違いありません。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★

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1980年代映画 洋画 ハ

バタリアン


午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は思い出の映画バタリアンの感想です。
バタリアン」 時代性に絡め取られてしまった、オリジナリティあふれるゾンビ映画 ネタバレあり | MOJIの映画レビュー公開 1985年
監督 ダン・オバノン
出演 ジェームズ・カレン クルー・ギャラガー トム・マシューズ

映画館に2度見に行き、「金曜ロードショー」などの地上波でも何度も放送されたので、10回は見ていると思います。
公開当時は大変な話題作で、図々しい中年女性を意味する「オバタリアン」がその年の流行語大賞に選ばれるなど社会現象を巻き起こした作品でした。

原題は「ザ・リターン・オブ・ザ・リビングデッド」で、「バタリアン」という邦題は日本の映画配給会社が独自に付けたものだそうですが、こちらのほうが断然インパクトがありますね。

Battalion ゾンビ映画バタリアン1986年公開 | 南フランスの暮らし・在住24年&南仏で就職化学資料庫の地下で発見されたタンクの中には「トライオキシン245」という死体を蘇らせる物質が入っていた。外部に噴出した化学物質は死者を蘇らせ、ゾンビとなった死体は人間を襲い始める…

死体を蘇らせてゾンビ化する謎の物質「トライオキシン245」がフレディらの不注意によって噴出し、死体安置所の死体がゾンビ化しフレディらを襲う序盤から流れるような緊張感あふれる展開です。
ゾンビを焼却した煙が雨で地上に降り注ぎ、墓の下の死体が次々と蘇りゾンビ化する場面はあまりに恐ろしく絶望感を感じるほどです。

悪さをしようと墓場を訪れた若者たちの中の一人であるトリッシュが、本作の主題曲「Tonight」をバックにいきなりストリップを始めほぼ全裸で踊るシーンは今でも強烈に記憶に残っています。
バタリアン||洋画専門チャンネル ザ・シネマフレディとフランクは事態を収拾するためゾンビを捕らえ、インタビューを試みる。

「なぜ人を喰うのかね…?」
フレディの直球質問に対し
「痛いからだよ… 人間の脳みそを喰うと痛みが和らぐのさ… 痛い…痛い…」

当時にしては斬新なVFXが使われており、死体置き場の上でもがき苦しむ上半身のみのゾンビはかなりのインパクトがありました。

このゾンビには「オバンバ」という名が付いており、その他「タールマン」などゾンビをキャラクター化するコメディ要素が感じられます。

ドン・カルファ

本作のラストは映画史に残るオチと言っても過言では無いでしょう。

「トライオキシン245」の容器には緊急の場合の連絡先が記載されていた。
町に大量発生し人を襲うゾンビに追い詰められた登場人物らは、電話で緊急事態を報告する。
緊急事態を受けた軍は町に向けてミサイルを発射、ゾンビもろとも町全体が壊滅する…

国家が軍の機密事項をもみ消そうと証拠隠滅を図るオチは「バタリアン」以降の映画でも度々使われており、このラストがいかに斬新だったかがわかります。

本作の成功を受けこの「バタリアン」シリーズも5作まで制作されています。
「バタリアン」シリーズは回を重ねる毎にコメディ要素が強くなり、本作にも出演しているトム・マシューズは「2」でもゾンビに襲われるキャラクターを演じているのですが、「なんだかこの感じ、初めてじゃない気がする…」と小ネタ満載でした。

この作品は言わずもがなジョージ・A・ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」などゾンビ三部作をオマージュした作品ですが、ホラー映画の中でもゾンビ映画というのはマニアックなジャンルだったのが、本作の大ヒットにより「ゾンビ」はキョンシーのような大衆の人気キャラクターになった感があります。
ジョージ・A・ロメロの発明品「ゾンビ」は次々と関連映画が誕生し大ヒットしましたが、彼がゾンビの商標登録をとっていたら大儲けできたのではないでしょうか。

ホラー、コメディ、エロの3大要素が調度良いバランスで組み込まれ、ジャンルを問わず80年代を代表するエンターテイメント作品と言えますね。

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アクション 洋画 レ

レギオン


午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー1月15日放送レギオンの感想です。

レギオン|考察・キャスト・あらすじ(ネタバレ)・映画予告編動画公開 2010年
監督 スコット・スチュワート
公開当時 ポール・ベタニー(39歳)

全編に渡って既視感満載で「ターミネーター」「コンスタンティン」「ウォーキング・デッド」などの要素を小匙一杯ずつ投入し、10倍希釈したような映画です。
類似の要素を投入し動画生成AIに映画を作ってもらったらこういう感じになるのではないでしょうか。

舞台は終始片田舎のダイナーであり、大天使ミカエルがボブを始めとするダイナーの客らと、そこを砦のようにして神軍団からの刺客に応戦する展開です。

基本的に片田舎で繰り広げられる群像劇にもかかわらず、「人類は…」「世界は…」「神は…」などといちいち主語がデカいのです。

ポール・ベタニー、血のりベッタリで「レギオン」を語るメイキング映像 : 映画ニュース - 映画.com

神は人類粛清のために天使の軍団「レギオン」を地球へ送るが、天使の一人ミカエルは人類側に立って翼を捨てて銃器を手に取り、数人の人々と共にダイナーに立て籠もり軍団を相手に戦う…

開始15分くらいまでは「シン・シティ」を思わせるダークで都会的な色調とスリルのある展開で期待してしまいましたが、そこそこ見れた序盤の演出で予算が途切れてしまったのか、随所でチープさが感じられます。

前半は通信手段が絶たれ陸の孤島と化したダイナーに次々と現れる化け物との攻防でなどスリルのある展開です。
最初に現れたおばあちゃんの化け物はインパクトがあり本作で一番の見せ場と言えますね。
映画』レギオン(2010) - ミーハーdeCINEMA汚い言葉を吐きながらハエがたかる生肉を美味しそうに頬張り、突然物の怪と化し壁や天井を這いまわる姿は「エクソシスト」的ですね。

次に現れた手足がビヨーンと伸びるアイスクリーム屋の男は、おばあちゃんの化け物と違い、ボブやダイナーの客によって実にあっさりと倒されてしまいます。
レギオン | ソニー・ピクチャーズ公式次々とボブ達を襲う異形の化け物との戦いは「GANTZ」を彷彿とさせ期待値を上げるのですが、そこから先は雑多なゾンビ軍団との戦いや登場人物たちのどうでもいい人間模様が描かれます。

本作のようなホラーパニック映画の場合、ストーリーが進むにつれ敵の強さがインフレーションしていくのが定石だと思うのですが、終盤に近付くほど失速し、製作者が予算の配分を間違えたとしか考えられません。
レギオン/LEGION | 改・ぶろぐじゃんきぃ。人間に失望した神は軍団(レギオン)を送り込み人類を滅ぼそうとしていた。

神軍団の最高指導者でありミカエルのボスである大天使ガブリエルは、ダイナーに肉弾戦のカチコミをしかける。

「人間VS神」というフィクションラインが曖昧になった構造は「マイティー・ソー」のようですね。
大天使ガブリエルが、田舎のダイナーのおっさんとガチの肉弾戦を繰り広げるシーンはあまりにシュールで「何かこれ?」となり爆笑していしまいました。
Amazon.co.jp: レギオン ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray] : デニス・クエイド, ルーカス・ブラックタイリース・ギブソン, ポール・ベタニー, スコット・スチュワート: DVD天使ミカエルが人間と協力し、人類の運命を託された未来の救世主となる赤ちゃんを守るという展開なのですが、詳しい説明は省かれており、赤ちゃんが成長してどのような活躍をするのかなどは一切語られていません。

ポール・ベタニーはクールでミステリアス、半人半神のミカエルの役はハマっていて、彼のクールさと肉体美を堪能するだけの映画と言えます。
彼は午後ローでも度々登場し、クセのある悪役を演じる事が多い印象ですが主演作を見たのは今回が初めてです。
彼はこの映画に主演したことを後悔してはいないでしょうか。

あたかも午後ローで放送されるために制作されたのではと思うほどの超B級作ですが、流し見るには調度良い温度感の作品ですね。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★
流し見許容度★★★★
午後ロー親和性★★★★★

 

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アクション 洋画 イ

陰謀のセオリー


午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー1月10日放送陰謀のセオリーの感想です。
Amazon.co.jp: 陰謀のセオリー [DVD] : ジュリア・ロバーツ, メル・ギブソン, パトリック・スチュワート, キルク・カザート, リチャード・ドナー: DVD公開 1997年
監督 リチャード・ドナー
公開当時 メル・ギブソン(41歳)  ジュリア・ロバーツ(29歳)

タクシー運転手のジェリーは様々な陰謀説を説く変質的な男。記憶を失った彼にとって、司法省の弁護士アリスだけが心の支えだった。そんな彼らに謎の集団の追手が迫る…

この映画は家族で初めて行った海外旅行の帰りの飛行機で上映されていたのを覚えています。
当時は座席の前に個別のモニターは無く、映画館のように大きなスクリーンを乗客全員で見る形式でした。

演技派アクションスター、メル・ギブソンと当時「プリティ・ウーマン」で大人気だったジュリア・ロバーツ、2大スター競演の90年代らしさ溢れる映画ですね。
陰謀のセオリー : はっちのブログ【快適版】ニューヨークのタクシー運転手ジェリーは陰謀論に憑りつかれており、乗客にのべつ幕無し都市伝説を語りまくるヤバい奴なのです。

ジェリーは毎晩、アリスの部屋の窓をタクシーから覗き、彼女の様子を眺めている。
アリスの父親から彼女を守るよう遺言を受けているものの、次第に彼女を心から愛するようになるジェリー。
これは完全なストーカーですね。

ジェリーとアリスが実年齢と同じ設定だったとすると、20代の美人にしつこく付きまとう40代のおっさんという構図となり、メル・ギブソンほどのイケメンで無かったら単なるキモいストーカーで終わっていたでしょう。
アリスも最終的にはジェリーの純粋さと一途さにほだされ、彼を愛するようになるのですが、これはややおっさん目線の都合の良い展開ですね。
陰謀のセオリー | 土曜洋画劇場(海外映画テレビ番組) | 無料ドラマ・映画 | BS無料放送ならBS12(トゥエルビ)この映画の一番の見せ場は派手なアクションシーンでは無く、ジェリーがアリスを初めて自分の部屋に招く場面ではないでしょうか。

ジェリーは陰謀論に憑りつかれているせいか非常に用心深く、自室のセキュリティを過剰なまでに厳重なのです。
冷蔵庫や冷蔵庫の中の食品まで容器に入れ施錠しているジェリーに、完全にドン引きするアリス。
コーヒーを淹れようにも「コーヒーの缶の暗証番号を忘れた…」

本棚に並ぶサリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」。
「何故か本屋に行く度に買いたくなるんだ。 無いと店中探してしまう…」と泣くジェリー。

純粋で不器用なジェリーは「北の国から」の田中邦衛を彷彿とさせます。
普通の女性なら裸足で逃げ出すところでしょうが、アリスは大らかなのか逆にジェリーに好感を持つのです。

発達障害ともとれるような不器用なジェリーをメル・ギブソンはクセ強めに演じており、見る方も次第にジェリーが不憫で憎めなくなるのは彼の演技力の賜物と言えますね。
陰謀のセオリー | 好きな映画だけのブログ当時のジュリア・ロバーツは女優としての全盛期で、透明感があり女神のように美しいですね。

ジェリーは乗馬をするアリスの写真を見て「一目で惹かれてしまった」「守りたいと思った」などと語っていますが、そもそもアリスが美人じゃなかったらこの映画は成立していなかったと言えます。
ジェリーのような変わり者でも美女が好きなのは普通の男性と同じなのですね。

ジェリーはCIAによる通称「MKウルトラ計画」のもと、暗殺者としての訓練を受けた後、その記憶を消されていた。

この「MKウルトラ計画」とは実際に行われていたCIAによる洗脳実験で、都市伝説系のYouTubeでは必ず一度は登場する案件ですね。
映画の中ではスマホはおろか携帯電話も登場していませんが、現在だったらジェリーは陰謀論系のユーチューバーになってそこそこの再生回数を稼いでいたかもしれません。

変わり者の冴えないおっさんが押しの一手で20代の美女を落とすという、世の中高年男性向けファンタジー作品ですね。

現実にはあり得ないファンタジーを楽しむのが、ハリウッド映画の醍醐味なのかもしれません。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★

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アクション 洋画 ミ

ミッションイン:ポッシブル ゴースト・プロトコル


午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー1月5日放送ミッションイン:ポッシブル ゴースト・プロトコルの感想です。
Amazon.co.jp: ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル [DVD] : トム・クルーズ, ジェレミー・レナー, サイモン・ペッグ, ジョシュ・ホロウェイ, ポーラ・パットン, ミカエル・ニクヴィスト, ウラジミール・マシコフ, ムリ・エーデルマン, イワン ...公開 2011年
監督 ブラッド・バード
公開当時 トム・クルーズ(49歳) サイモン・ペッグ(41歳) ジェレミー・レナー(40歳) ポーラ・パットン(36歳) レア・セドゥ(26歳)

20代の頃、1996年公開第一作目「ミッション:インポッシブル」を映画館に見に行ったのを覚えています。

同じスパイ映画でも007のジェームス・ボンドは何人も代替わりしているというのに、トム・クルーズは30年近くイーサン・ハント役を演じ続けているのですね。

Watching Movies: トム・クルーズ、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』にチューダーのヘリテージ クロノを身につけ再登場 - Hodinkee Japan (ホディンキー 日本版)

核を使ったテロを目論むコードネーム「コバルト」なる人物の調査に取り掛かった諜報員イーサン・ハント。
しかし、何者かの陰謀により、彼はチームメンバーもろとも爆発事件首謀の容疑を懸けられてしまう…

「核爆弾」をめぐる攻防という展開はあまりに多くのアクション映画で使いまわされていますね。
イーサン・ハントがロシアの刑務所を脱獄してからの、お馴染みの主題曲で始まるオープニングまでが一番良かったかもしれません。

「ミッション:インポッシブル3」まではトム・クルーズの硬派で非の打ちどころのないエージェントの仕事が見どころでしたが、本作ではベンジー役のサイモン・ペッグの登場シーンが増え、シリアスとコメディの配分がバランス良くエンターテイメント性が増していると言えます。

ただ2時間13分はさすがに長く、私はいつも途中で集中力が途切れてしまいます。

テロ組織に核爆弾の制御コードを奪還するミッションを遂行している途中、味方の諜報機関の裏切りに合ったりと相変わらず複雑な内容で、私は最後まで「ゴースト・プロトコル」が何なのか良くわかりませんでした。
最新作までの進化の基盤となる4作目「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」 - ひとシネマロシア、ドバイ、ムンバイへと次々に舞台を変え、行く先々で詰め込み過ぎと思うほど見せ場が用意されています。

一番の見せ場であるドバイのブルジュ・ハリファにロープで宙づりになるシーンではジャッキー・チェン張りの体を張ったアクションを見せています。
本作の公開時トム・クルーズは49歳で、当時は彼のチャレンジ精神と観客との間の温度差が一番大きかったかもしれません。
当時彼はまだ「老い」に対する抗いが前面に出ていてイタさがありましたが、5作目の「ミッションイン:ポッシブル ローグ・ネイション」からは自らの年齢に合わせてプロデュースしてるように思います。
トムに負けない!『ミッション:インポッシブル』女たちの壮絶バトル映像が到着 | cinemacafe.net以前テレビで放送されたドキュメンタリー番組「トム・クルーズ 永遠の若さを追求して」では、彼の生い立ちや俳優としての経歴などをドキュメンタリータッチで描いていました。
宗教団体「サイエントロジー」との関係や、「ミッション・インポッシブル」の撮影時の体を張ったアクションなど、第一線で活躍し続けるハリウッドスターの苦悩や仕事に対するストイックさなどが語られていました。

「私は決して、時の流れに負けはしない」ラストの彼の言葉に、ハリウッドスターの性、執念を感じてしまいました。
現在60歳、あのルックスを維持するのは並々ならぬ努力が必要なのでしょうね。

2023年「ミッション:インポッシブル デッド・レコニング」が公開されており、本物のスパイであっても30年近く現役で活躍するのは難しいでしょうね。
2025年公開予定の「ミッションインポッシブル:デッド・レコニングPART2」がシリーズ最終作になるそうです。

キャスティングも豪華で、エンターテイメント作品としては申し分無く、誰しも「とりあえず見ておこう」と思わせるような見て損はしない品質保証付きの作品ですね。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★

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1980年代映画 コメディ

ザ・カンニング[IQ=0]


午後のロードショー大好きなパート主婦です。
午後ローがお休みの年末年始は思い出の映画を語りたいと思います。
ザ・カンニング IQ=0 : 作品情報 - 映画.com公開 1980年
監督 クロード・ジディ
出演 ダニエル・オートゥイユ フィリップ・タッシーニ マリア・バコム

私のような70年代生まれの人なら、この映画を覚えている人も多いのではないでしょうか。
日曜夜の「ゴールデン洋画劇場」で何度も放送され、当時小学生だった私は見る度に爆笑していました。

大人になってからこの映画がフランス制作だという事を知り驚きました。
フランス人は文化水準が高くお上品という印象があったため、意外にも日本人と笑いのツボが同じだという事に衝撃を受けたのを覚えています。
ザ・カンニング[IQ=0]||洋画専門チャンネル ザ・シネマルイ14世予備校に通う学生たちが、カンニングを駆使し大学入学資格試験バカロレア合格を目指す…

ベベルを中心とするおバカ学生が、学園内で先生をコケにしまくり悪戯をする前半と、バカロレアに合格するため全員一丸となってカンニングをする後半からなる構成です。

生徒たちが繰り出すイタズラやカンニングは「ドリフ」レベルで小学生でも笑えるのです。
隠れた秀作?「ザ・カンニング IQ=0」 | 映画制作奮闘記生徒たちがイタズラで仕掛けた爆竹がテロリストの手によって本物の爆弾にすり替えられ、学園は大破、死亡者が出る。
学園側と警察側が司法取引の末、バカロレアに合格すれば無罪放免、落ちれば監獄行きという成り行きに。
背水の陣の生徒たちはバカロレアに合格するためカンニング大作戦を決行する…

彼らのカンニングの手法というのが実にバカバカしく、当時小学生の私ですらな、アホな…」と言いたくなるほどなのですが、受験会場を監視する刑事の目は節穴なのか、カンニングにまったく気づかないのです。
靴底に辞書を仕込むなど、とにかく現実ではあり得ないレベルのバカバカしさで、素直に爆笑させられてしまいました。

こんな技を仕込む暇があったら、真面目に勉強しろ!と言うのは野暮というものですね。
隠れた秀作?「ザ・カンニング IQ=0」 | 映画制作奮闘記カンニング作戦は何故か大成功、全員無事にバカロレアに合格する。

10年後同窓会が開かれ、集まった同級生たちは政治家になったり俳優になったりと、そこそこ成功しているのです。
やはり人間成功するのに必要な要素は勉強だけじゃない、人間力だということでしょうか。

私が一番笑ったのは、唯一カンニングせずに実力で合格した80過ぎのおじいちゃんのクラスメイトが、合格した喜びでショックを受け心臓発作で死んでしまうシーンです。

全編に渡って下ネタやブラックなユーモア満載で、クラスメイトが一丸となってのチームワークも見所ですね。
隠れた秀作?「ザ・カンニング IQ=0」 | 映画制作奮闘記2017年に「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」が公開された時、真っ先にこの映画を思い出しました。
現代の若者らしくスマホを駆使し集団でカンニングを行うのですが、こちらはコメディ要素ゼロで、アジア各国で問題になっているし烈な受験戦争を背景にしたシリアスな内容でした。

映画の成功を受け続編にあたる「ザ・カンニング/アルバイト情報」が公開されましたが、今一つキレが悪く本作ほどのヒットはしなかった印象です。

心底笑えるコメディの名作であるにも関わらず、地上波はもちろんサブスクでも配信している所はほとんど無いようです。
テレ東サタ☆シネあたりで放送してくれることを願ってやみません。

 

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キャリー


午後のロードショー大好きなパート主婦です。
午後ローがお休みの年末年始は思い出の映画を語りたいと思います。
ホラー映画『キャリー』についてあなたの知らない20のこと | ciatr[シアター]公開 1976年
監督 ブライアン・デ・パルマ
原作 スティーブン・キング
公開当時 シシー・スペイセク(26歳)

一度見たら一生脳裏に刻まれるような強烈な映像で、当時小学生だった私は軽くトラウマになりました。
通学路にこの映画のポスターが貼ってあり、怖すぎて視界に入らないよう姉の後ろに隠れていたのを思い出します。
当時は大変な話題作で、「豚の血」「超能力」などのワードがテレビや雑誌でも飛び交っていました。
主演のシシー・スペイセクの「顔面力」で見せる作品と言えます。

ハードなホラー作品という印象だったのですが、大人になって改めてみるとキャリーのあまりの不憫さに「泣ける映画」ですね。

キャリー(1976) - 星屑シネマ

狂信的な母親に育てられた17歳の少女キャリーは、内気でクラスメイトからいじめられていた。
だがキャリーは感情が昂ると発言する超自然的な力を持っていた…

学校でシャワーを浴びている時に初潮を迎えるキャリー。
性に関して何の知識も無く、突然の出血に怯えるキャリーをクラスメイトの女子はからかい、皆で裸のキャリーに生理用品を投げつける。

思春期女子の悪魔的な冷酷さ…

キャリーの母親マーガレットはキリスト教を狂信的に信仰していた。
初潮を迎えたキャリーを「汚れた罪人」と罵り、物置に閉じ込める

クラスメイトのスーはキャリーをいじめた事を反省し、ボーイフレンドのトミーにキャリーをプロムに誘ってもらう。
キャリーは最初は断るものの、トミーの粘り強い誘いに折れて誘いを受ける。

キャリーは生まれて初めて母親に逆らいプロムへ行く事を決心する。

その頃、意地悪なクラスメイト、クリスたちは夜中に農場に忍び込み「豚の血」を採取していた。

キャリー 映画 1976

失われた青春を取り戻すかのようにダンスを楽しむキャリー。
プロムのクイーンに選ばれたキャリーがステージに上がり皆からの祝福を受けている途中、頭上から豚の血が降り注ぐ。

血まみれになるキャリー。
覚醒し超能力が制御できなくなったキャリーは、パーティ会場の参加者を次々と血祭りにあげていく。

傷心で帰宅したキャリーを母親マーガレットは「汚れた者」として殺害しようとする。
キャリーは自らの「力」で母親を殺し、家は崩れ母子は炎に包まれる…
ホラー映画のリメーク作品 - WSJキャリーの幸福感がピークに達するパーティーのシーンからの、真っ逆さまに落とされるような終盤の暴走シーンは息を飲むような緊張感があり、監督の手腕を感じます。

「豚の血」には何か宗教的な意味合いがあるのでしょうか。
この世で最も汚れた物を頭から浴びせかけ笑いものにする… あまりに残酷過ぎて戦慄してしまいます。

毒親のせいで異端視されていたキャリーが、勇気を出して人生を変えようと試みるも悲惨な結果に終わるまったく救いのない内容です。
シシー・スペイセク演じるキャリーがあまりに可愛く、儚く、不憫で、プロムパーティで笑顔を見せるシーンは思わず涙が溢れてしまいました。

当時は血まみれのキャリーが超能力でクラスメイトを無差別に殺していくのを恐ろしく思いましたが、今改めて見ると人間の怖さの方が浮き彫りになっています。
母親のマーガレットはいわゆる「毒親」なのですが、宗教にハマった親とそれによって苦しむ子供というのは現在の社会問題にもなっていますね。
キャリーは学校という逃げ場のない閉鎖的な空間で、スケープゴートを求める女子たちの格好の餌食になってしまうのです。
クロエちゃんの『キャリー』が可愛すぎるけど、それはそれで良かった件。 : For James Bond 007 Lovers Only2013年にクロエ・グレース・モレッツでリメイクされていますが、クロエは「キック・アス」のヒットガールのイメージからか元気が良すぎ、ガタイも良いため弱々しさに欠け、オリジナルのインパクトには遠く及んでいなかったと思うのです。

カッと見開いた宙を泳ぐ眼差し、可憐な少女から怪物に豹変するキャリーを演じたシシー・スペイセクの演技力と存在感無くしては、ここまで記憶に残る映画にはなっていなかったでしょう。

ショッキングな映像は今見ても全く色あせない名作青春ホラー映画ですね。

 

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コールド・クリーク 過去を持つ家

午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー12月13日放送コールド・クリーク 過去を持つ家の感想です。

Amazon | コールド・クリーク / 過去を持つ家 [DVD] | 映画
公開 2003年
監督 マイク・フィギス
公開当時 デニス・クエイド(49歳) シャロン・ストーン(45歳) スティーブン・ドーフ(30歳) クリステン・スチュワート(13歳)

映画を見終わった後の感想は控えめに言っても「何かこれ?」という感じです。
予告などの映像から「悪魔の棲む家」のようなホラーかと思いきや、都会から移住してきた家族VS田舎の地元住民のヒトコワ作品でした。

コールド・クリーク 過去を持つ家 (2003) - 背景画像 — The Movie Database (TMDB)

ニューヨークで暮らす作家のクーパーは、息子が交通事故に遭いそうになったことをきっかけにに、田舎への移住を決意する。
コールド・クリーク邸を買い取り家族で引っ越すも、その家の前の所有者だという男デイルが現れる…

主人公家族が随所で常人とは異なる行動をとるためまったく感情移入できません。
クーパー一家が引っ越してきたコールド・クリーク邸は、「ホーンテッドマンション」を彷彿とさせるようなおどろおどろしいボロ屋敷なのです。
子供たちは「パパ、ここ気に入ったよ!ここに住もうよ!」
気に入ったんかい‼ となるのです。

クーパーは屋敷を「家財ごと買い取った」と言っていましたが、クローゼットに前の住人の服がそのまま残っているなんて気持ち悪いですよね。
彼は大らかなのか、前の住人の写真がベタベタ貼ってある書斎で平気で仕事をするのです。

コールドクリーク邸宅のクリステン・スチュワート

突然コールド・クリーク邸を訪ねてきたデイル。
元住人とは言え不法侵入してきたどう見てもガラが悪いデイルとランチをし、
「良かったら雇ってもらえないかな? 俺はこの家の事は何でも知ってるしプールも修理もできる」

クーパーはまさかの「そうだな。じゃあお願いするよ」
雇うんかい‼ となります。

案の定、彼を雇った事で災難が次々と家族に降りかかるのです。

家の中に侵入した蛇に大騒ぎをして怖がる一家。
デイルが嫌がらせに投入した蛇なのですが、今時たかが普通サイズの蛇数匹でこれだけ尺をとる映画も無いでしょうね…

デイルは自らの妻と子供を殺害しており、競売にかけられた我が家を取り戻すため、クーパー一家を追い出そうと企んでいた。
夫婦は二人で協力しデイルを撃退して一件落着。

ラストで家族仲良く屋敷のプールで遊ぶ映像が流れるのですが、あれほどの惨劇のあった屋敷に
住むんかい‼

上記のように本作は何度も心の中でツッコミを入れたくなる作品です。
コールド・クリーク/過去を持つ家|カンテレドーガ【初回30日間無料】シャロン・ストーンは当時45歳とはいえまだまだお色気たっぷりで、ワイルドな男臭全開のデイルと男女のからみがあるのかと思いきやまったくありませんでした。
吹き替えを高畑敦子が演じていますが、シャープな雰囲気の彼女に合っていませんね。
ジュリエット・ルイスの画像一覧 | 映画ポップコーン私にとって唯一の見どころは、ジュリエット・ルイスが出演していた事です。
彼女は本当に「アバズレ姉ちゃん」役が似合いますね。
最近は脇役のみの出演が多い印象ですが、また彼女が主演の作品を見てみたいものです。

午後ローでも度々描かれる「都会人」VS「田舎者」の構図。
抗争はビリヤード台やカウンターがある片田舎のバーで勃発する事が多いのです。
本作でもよそ者のクーパー一家より、仲間意識からかどう見てもタチの悪いデイルの肩を持つ住民たちが描かれています。
アメリカの片田舎の住民というのは貧富の差からか都会から来た人間を敵視する傾向にあり、また彼らには奇妙な連帯感があるのです。

豪華なキャスティングに釣られてつい見てしまいそうですが、ホラー要素、謎解き、暴力、お色気すべての要素が「匂わせ」のみで、レンタルビデオで借りて見たとしても自らの選択を呪いたくなるほどつまらない作品です。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★

カテゴリー
1980年代映画 コメディ 洋画 ク

グレムリン

午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー12月11日放送グレムリンの感想です。

Amazon.co.jp: グレムリン(字幕版)を観る | Prime Video
公開 1984年
監督 ジョー・ダンテ
製作総指揮 スティーブン・スピルバーグ
公開当時 ザック・キャリガン(20歳) フィービー・ケイツ(21歳)

中学生の頃に見た記憶があり、ほんわかしたファンタジーだったと思っていら「エイリアン」と「チャイルドプレイ」を合わせたような中々のパニックホラーですね。
グロテスクなシーンもあり、この映画を映画館に見に行った子供はトラウマになったのではないでしょうか。
グレムリン』ギズモ、スピルバーグ監督がいなかったら全く違った運命を辿るはずだった? - 海外ドラマNAVI発明家のランダルはチャイナタウンの骨董屋で不思議な生き物「モグアイ」を息子ビリーへのクリスマスプレゼントとして買うが、モグワイには飼う際、絶対に守らなければならない3つのルールがあった…

発明家のダメおやじランダルは息子ビリーのためにロクに注意事項も聞かずモグアイを購入するのです。
息子ビリーは少年かと思いきや、もう社会人の大人なのですね。

モグワイ飼育の際、絶対に守らなくてはならない3つのルール。
①光に当ててはいけない。
②水をかけたり、濡らしてはいけない。
③真夜中に食べ物を与えてはいけない。

これは簡単そうで難しいルールですね。
少なくとも注意力の足りなそうなビリーには到底守れそうにありません。
グレムリン』前日譚アニメシリーズが配信へ/『グレムリン』が4K UHD化 | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁モグアイに「ギズモ」と名付け夢中になるビリーだが、偶然の重なりから3つのルールは一つずつ破られてしまう。

ビリーの友人が持っていたオレンジジュースがギズモにかかり、「濡らしてはいけない」の禁が破られる。
濡れたとたんギズモは分裂をはじめ、個体は6体に増える。

増殖した個体にねだられるまま、ビリーは深夜にもかかわらず食べ物を与えてしまう。

「食べ物を与えてはいけない」の禁が破られ増殖したモグアイは「エイリアン」の繭のようなグロテスクな物体からグレムリンとして誕生し、悪さの限りを尽くす…
絶望感を感じるほど恐ろしいのですが、間違いなく言えるのは登場人物全員、事の重大さに気付くのが遅すぎますね。
知れば『グレムリン』愛がさらに増す!? 映画を成功に導いた6つの真実 | Vogue Japan驚くべきはビリーの母親リンの戦闘力です。
恐ろしいグレムリンに少しも怯むことなく、電子レンジやフードプロセッサーなどのキッチン用具を駆使し戦うのです。
包丁を片手にグレムリンと互角に戦う彼女の風貌から「エイリアン」のリプリーと重なってしまいました。
あのエセ発明家のダメおやじの妻を務めるには、このくらいの鋼メンタルでなければ務まらないのでしょうね。
グレムリン(1984年) | どらごんづ☆Movie'z終盤のスーパーマーケットのシーンは流血多めでホラー全開です。チェーンソーでビリーを襲うグレムリンはまさに「チャッキー」感があります。

夜が明け、太陽光にさらされたグレムリンは朽ちていく…
グレムリン』から38年…ザック・ギャリガン&フィービー・ケイツの“現在”を大追跡!『グレムリン3』の実現は? - 2ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESSビリーの恋人ケイトの役でフィービー・ケイツが出演していますが、彼女は80年代アメリカのトップアイドルで日本でも絶大な人気がありました。
人気絶頂時にもかかわらずヌードを披露するなど「攻めるアイドル」の印象があります。
彼女は「初体験/リッチモンド・ハイ」「フィービー・ケイツのトライアングル・ラブ」などエロい青春映画に数多く出演しており、「フィービー・ケイツの…」という冠がついただけでドキドキしたものです。
金曜ロードショー放送】「グレムリン」見どころ紹介 主人公の強すぎる母、ギズモを動かした特撮技術など : 映画ニュース - 映画.comギョロっとした目、毛細血管が透けた耳、クシャおじさんのような風貌、「ブサ可愛い」という概念が無かった当時、中学生だった私はギズモをどうしても可愛いと思えませんでした。
1980年代にアメリカで大流行した「キャベツ人形」という赤ちゃんの人形は、日本ではあまりウケなかった記憶があります。
ファービーやトロール人形など、アメリカ製のおもちゃというのは未だに日本人の思う「可愛さ」の範疇から逸脱していると思うのです。

ギズモは「知能が非常に高い」という設定なのですが、ビリーが危険な目に合っている時でも特に助けるでもなく呑気に遊んでいるなど、飼い主にただ帰属するのみで「友情」を育むほどの知性は無いように見えます。
「人間ごときと友情や愛情を育んだりしない」のも犬や猫と違う未知の生物モグアイの特性でしょうか。
ビリーとの別れのシーンも、特に悲しむことなく「バイバイ、ビリー」と、実に淡泊なのです。

クリスマス感満載で当時は王道のデートムービーだった記憶があります。
スティーブン・スピルバーグが製作に関わっており、さすが全編に渡ってテンポが良く緊張感が途切れない展開です。

モグアイを回収に来た骨董屋の店主はビリーに
「いつか君にもきっと、モグアイを飼える日が来る…」
映画を見終わった感想は、この家族にモグアイを飼える日は永遠に来ないだろう、という事ですね。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★★★
流し見許容度★★★
午後ロー親和性★★★★★

 

カテゴリー
サスペンス 洋画 タ

ダイヤルМ

午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回は午後ロー12月6日放送ダイヤルМの感想です。
Amazon.co.jp: ダイヤルM [DVD] : グウィネス・パルトロウ, マイケル・ダグラス, アンドリュー・デイビス, マイケル・ダグラス: DVD公開 1998年
監督 アンドリュー・デイヴィス
公開当時 マイケル・ダグラス(54歳) グウィネス・パルトロウ(26歳) ヴィゴ・モーテンセン(40歳)

マイケル・ダグラスは「氷の微笑」「ゲーム」など、午後ローにおけるサスペンスの帝王と言えるかもしれません。
仮に彼がほんわかしたユルいコメディに出演したとしても、眉間に深く刻まれたシワ、鋭い眼光、ピリついた緊張感のある雰囲気で、絶対裏に何かあると思ってしまいます。
この映画は午後ローで何度も見てすっかりオチもわかっていますが、緊張感のある上質なサスペンスゆえ飽きずに見る事ができます。

原題は「A PERFECT MURDER」で、本作は1954年ヒッチコック監督の「ダイヤルМを廻せ!」のリメイクなのですね。
ダイヤルM (1998年) | どらごんづ☆Movie'z事業に失敗し破産寸前のスティーブンは、妻エミリーの保険金殺人を計画し、犯罪歴を隠しエミリーと不倫しているデイヴィットに彼女の殺害を依頼する…

「あの人は怖い人よ…」
スティーブンを恐れるエミリーなのですが、彼らは二人の実年齢と同じくかなり年の離れた夫婦に見えます。
エミリーは婚前契約もせずスティーブンを信用して結婚したようなのですが彼女ほどの大金持ちの若い美人が、なぜ資産も無い20歳近く年上の男と結婚したのか甚だ疑問です。
二人の馴れ初めはなんだったのでしょうか。

スティーブンの態度から察するに、熱愛の末結婚したものの、ジェネレーションギャップからすれ違いが生まれ、若い男と不倫をしてしまうエミリーに対し「可愛さ余って憎さ百倍」といった所でしょうか。
自らの事業の失敗より、エミリーの裏切りに対する怒りの方が上回っている感があります。
映画「ダイヤルM」 | A Day In The Lifeスティーブンはエミリーの不倫相手デイヴィットに、50万ドルと引き換えにエミリーを殺害するよう依頼する。

危険を承知でデイヴィットに依頼したのは、エミリーへの復讐心からでしょうね。

ヴィゴ・モーテンセン演じるデイヴィットは根性の腐ったチンピラらしく、憎らしいほど小賢いのです。
スティーブンは殺人の依頼をする時の会話を録音されゆすられたりと何かと詰めが甘く、デイヴィットに踊らされている感がありますね。

「不倫相手の若い男」役のヴィゴ・モーテンセンは30歳そこそこくらいかと思いきや、当時40歳なのですね。
ギラっとした爬虫類を思わせる目といい、女をたぶらかすクズ男役がぴったりハマっています。
ダイヤルM」 : 好きな俳優、今日の一枚エミリーを殺し損ないデイヴィットの策略にハマって追い詰められたスティーブンは、更なる凶行に踏み出す…

主演3人の個性と華やかさと、リメイクとはいえ練りこまれたストーリーで、サスペンスとしては中々の秀作と言えます。

借金返済のために妻を殺害しようとするスティーブン、前科のあるデイヴィット、不倫妻エミリー、平たく言えば登場人物全員クズで、誰が勝ってもモヤモヤしたものが残る作品です。
ダイヤルM」 「ダイヤルMを廻せ!」 | 水で書かれた日記

当時のグウィネスは金髪のショートヘアがキュートで透明感があり美しいですね。
彼女は「リプリー」や「大いなる遺産」など、男性から見たら完璧な高嶺の花の女性を演じる事が多い印象でした。

「愛さえも殺しの道具」が本作のキャッチコピーなのですね。

ニューヨークのど真ん中にあるスティーブンとエミリーが住むアパートの豪華な事…
高級ホテルのようにラグジュアリーで都会的、エミリーが広い浴槽にキャンドルを灯して入浴する様子には憧れたものです。
スティーブンからすれば一度この生活を手に入れたら、庶民の生活に戻るのは難しいでしょうね。

エミリーは「街を丸ごと買えるほどの財産」を持つ資産家の娘であり、国連で通訳を務めるほどの才媛なのですが、旦那に殺されかけ不倫相手は前科持ちのクズ男なのです。

人もうらやむ境遇のエミリーなのですが、唯一「男運」だけは悪かった、という事でしょうか。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★★★★
流し見許容度★
午後ロー親和性★★★★★