ロード・インフェルノ

2022年1月4日2023年4月28日

午後のロードショー大好きなパート主婦です。
今回はテレ東の深夜　新春ロードショーで放送されたロード・インフェルノの感想です。

Amazon.co.jpより引用

お正月ボケした頭がシャキッとなるような緊張感あふれる映画でした。
夫の実家へ向かう長距離ドライブの途中で不幸にも異常者に襲われる……
これが自分の身に起こったらと考えると震えがきます。

この一家の父親ハンスは長距離ドライブの車中で些細な事で口論になったりしてイラついているところに、危険なあおり運転を受けその挑発に乗ってしまいます。

こういった異常者にはかかわらないに越したことはないのですが、普段は穏やかなのにたまたまイラついているところにちょっかいを出されてタイミングが悪かったのでしょうね。
そのへんもありそうで怖いシチュエーションですね。

妻は必死に夫を制止しようとしますがこういう状況での男性の「俺にまかせろ」は信用しないほうが良いかもしれませんね。
相手が高齢だから甘く見ている所もあったのでしょうね。
この映画で家族を執拗に攻撃するサイコパスは老人なのに妙に体格が良く長身なのも恐怖を感じます。
映画「ドント・ブリーズ」の元軍人の全盲の最強老人を思い出してしましました。老人だからと言ってナメてはいけませんね。

ハンスが法定速度を守っていないことに対する戒めの意味があったようなのですが、老人はハンスに謝罪を要求します。拒否するハンスに、息子の罪は親の責任としてハンスの両親をも攻撃するのです。

バックミラーに映る追ってくる車へのハンスの恐怖のまなざしが、見ているこちらの血圧も上がるくらい緊迫感がありました。

冒頭の自転車の青年にした仕打ちといいほぼ毎回同じ手口で相手を追い詰めているようですね。
携帯についた指紋のあとから暗証番号を解読するのも手馴れていて恐ろしいです。
なにやら毒性のある液体を噴射してくる攻撃も粘着質の性格がよく表れていて恐ろしいですね。
今週のリリースソフト＜10/2洋画セル＆レンタル編②＞あおり運転ホラー『ロード・インフェルノ』より引用

最後は推測するところこの家族にとって最悪の結末になったようなのですが、まさに不運としか言いようがありません。

この映画を見て、数年前ワイドショーで取り上げられていた出来事を思い出しました。

地方の商店街なのですが、ある８０代後半の男性が歩道沿いの商店街に出してある看板やのぼり、植木や寄せてある自転車を道路安全法違反だと言ってすべて店の中にしまうようにと一軒一軒執拗に注意してまわっているのです。
その歩道は幅が５メートルほどあり、看板などが出してあったとしても決して歩行者の邪魔になるような感じではないのですが、彼はそれを注意せずにはいられないようなのです。
ほぼ毎日一日に２回ほど巡回にくるそうで、彼が来た時だけ仕方なく看板やのぼりを下げる店主もいました。
その老人の言い分は「これは立派な道路安全法違反であり裁判になればこちらが勝つ」の一点張りだったと思います。
言う事を聞かない店主に対しては、彼自ら看板やのぼりを動かし営業中でもお構いなしに店内に無理やり入れるといった実力行使も行っていました。
商店街の人たちも相手が高齢なのでまともに相手にするのもどうかといった感じでほとほと困り果てている様子でした。
彼は近隣の他の商店街には一切姿を現さず、この商店街のみに現れるのだそうです。

男性の８０代後半ともなれば自分の身の回りの事をするのも大変な年齢だと思うのですが、恐るべきバイタリティーと体力と言わざるを得ません。
なぜ彼がその商店街のみをターゲットにするのか、なにゆえ歩道に物を置くことに対して怒りを覚えるようになったのかはわかりませんが、私はこの老人にこの映画のサイコパスと同じものを感じてしまうのです。

彼らは一体これまでどんな人生を送ってきたのでしょうか。
この映画のサイコパスも言葉の端々に目に見えない何かに対する憎悪と捻じ曲げられ凝り固まった信念が感じられます。

この映画にも言える事なのですが、彼らはどのようにしてターゲットを定めるのでしょうか。
アフリカのサバンナで肉食動物が獲物に狙いを定める時のように、彼らなりの基準に合致した者が餌食になるのでしょうね。

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