デスペラード

公開 1995年
監督 ロバート・ロドリゲス
上映時間 106分
公開当時 アントニオ・バンデラス(35歳) サルマ・ハエック(29歳) チーチ・マリン(49歳) ダニー・トレホ(51歳)

ロバート・ロドリゲスの尖った感性とユーモアのセンスが炸裂している作品です。

ストーリーなどあって無いようなもので、勢いのある演出と登場人物のキャラの濃さ、味わいのあるセリフで魅せる技ありの作品ですね。
デスペラード||洋画専門チャンネル ザ・シネマかつて腕利きのギター奏者だったエル・マリアッチは、麻薬王ブチョの手下に最愛の恋人を殺され、自らもギターを弾けないよう左手に深い傷を負わされた…

メキシコのとある酒場。
「前に行った町の酒場でものすごいものを見た…。 見たことも無いようなどデカいメキシコ人が入って来て銃をぶっ放し、酒場にいた男を全員殺した…」
男の話に、酒場の男達は凍り付く。

主人公のエル・マリアッチはロン毛に鋭い眼光、ギターケースに銃を仕込み、歌舞伎のような大仰な動きで無双に敵を吹き飛ばした後タイトルクレジットの背景で仲間とステージに立ち歌声を披露する…

主演のアントニオ・バンデラスはラテン系のワイルドかつセクシーな惚れ惚れするほどのイケメンで、ハリウッドデビュー作としてはインパクト抜群だったと言えます。
ロバート・ロドリゲス監督作品➁『デスペラード』アントニオ・バンデラス主演作品 | Canaco Almendrosクエンティン・タランティーノ演じる「集金人」が、「バーテンダーの顔におしっこをかけても怒らせるどころかに逆に笑わせて見せる事に500ドル賭けた男の話」を延々と語るシーンはこの上なくくだらない上に物語と全く何の関係も無く、毎回このシーンをカットしない午後ロー編集のセンスの良さを感じます。

タランティーノらしいブラックジョークが長々と披露されますが、彼は話の後に実にあっけなく殺されてしまいます。

私はこのジョークそのものより、この話を一応最後まで聴くチーチ・マリン演じるバーテンダーの冷ややかな表情と「死んだ目」にいつもウケてしまいます。

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ダニー・トレホ演じる「殺し屋」もストーリーに全く関係無いながら、顔面の圧でダレがちな映画の中盤に程よいインパクトを与えています。
マシンガンで攻撃してくる敵チームに、投げナイフのみでそこそこ勝ってしまうのが驚異的です。

ダニー・トレホはロドリゲス作品の常連で、なんと実の従兄弟でもあるのですね。

彼自身、実生活で刑務所に長期間服役した経験があり、「ヤバい奴」を演じさせたら右に出る者がいないほどの圧があります。

本作にはダニー・トレホを始め、チーチ・マリンや脇役陣に至るまで一筋縄ではいかない「イイ顔」の俳優が大挙して出演しています。
デスペラード | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -「俺も昔はこんなじゃなかった…。ギター弾きだった。知ってるか?ギターを弾くより銃を撃つ方が簡単だ。創るより、壊す方がな…」

ブチョ率いるマフィアの包囲網は徐々にエル・マリアッチに迫る。
ついに決戦の時が来た…

「カンパ… キーノ… 無敵の男達だ…」
昔の仲間に召集をかける。

「ギターを忘れるな…」

エル・マリアッチ、カンパ、キーノらはチームを組み、ブチョとの決戦に臨む。
攻めの精神 - 華麗なる倍返しなぜか彼らの武器は、ギター型のマシンガン、ギター型のロケットランチャーなのです。

ギターの中に武器を仕込む手法からさらに進化し、ギターケースそのものを武器にしてしまおうという、見る者の予想の範疇をはるかに上回る変化球で、午後ローで10回以上本作を見ている私ですら受け身が取れず、この場面ではいつも軽く笑ってしまいます。

この場面に本作の荒唐無稽でバカバカしい世界観が集約されており、改めてロバート・ロドリゲスの突き抜けたユーモアのセンスと感性に圧倒されてしまいます。
Desperado - Desperado- Kino Tuškanacロバート・ロドリゲス監督は自らのルーツであるメキシコを舞台にした作品を描くことが多く、本作もメキシコの乾いた空気と砂埃、汗まみれの男達がおりなす二次元的な世界観を見る事ができます。

ストーリーそのものよりもラテン系アクションの空気感重視で、キメ画の集合体といっても良いほどスタイリッシュな映像にこだわった作風と言えます。

大人の悪ふざけが効いており、クセのある演技派俳優たちが真面目にバカをやる最高にクールな作品で、90年代ハリウッド映画界に爪痕を残した作品であることは間違いありません。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れている事に感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー  ★★★
流し見許容度 ★★★★★
午後ロー親和性★★★★★